『ちゅうにがくせいにっき5』

うちの学校の図書館って、意味もなくメチャメチャでっかいよね~。

魔道書から軍の正式採用銃の組み立てマニュアルまで、なんでも・・・あるらしいわよ。

便利でいいね~。

もしかして少女マンガとかも、あったりして・・・。

マンガならオレも読みたいな。

おい、あそこ本当にマンガコーナーがあるみたいだぞ。

ちょっとだけ見に行かない?

みんな好きだね~。

待ってくれ、みんな。

オレたち・・・ここに試験勉強をしに来たんじゃないのか・・・?

我門はほんっと~・・・に、空気読めない子だよ! このメガネ委員長!!

いや、オレ・・・本当にクラス委員長だしな。

え? 我門くん、委員長だったの?

知らなかった!!

でも、クラスの決め事とか多数決するときに、我門がいたことってあったっけ・・・?

委員長っぽい仕事してるの、見たことない・・・ような。

オレですら、はじめて聞く設定だぞ。そんな情報は。

それは・・・おまえらのせいで、いっつも魔物退治を押しつけられてるからな。クラスの会議なんか、ロクに出れたこともねえよ。

我門くんが委員長、っていうのは・・・本当。

いつもはボクが、かわりに議長とかをやってるんだよね。

それマジビックリ情報だわ~。

一円の得にもならねーけどな。

いいから教科書を開け、おまえら。 各自の得意な教科を教えあうんだろ。

私、英語ね。

私、現代文できるよ~。

数学・・・。

霧雨さん、数学なんだ。意外だな。

け、結界とか・・・幾何学だから、そういうの・・・自然に、ね。

私は古典だよ~。

オレ、科学な。

科学、って・・・意外だね。 女遊びとか、そういうのが得意科目だと思ってたよ。

こう見えても、電気系とか強いんだぜ。なにしろ電精使いだしな。

ボクは物理かな。

我門は? エロ系保健体育?

社会だよっ!! なんなんだよっ、エロ系保健体育ってのはよ!

待てよ待てよ。オレら的にはさ、保健体育って大事だろ。

魔物と戦ってケガしたり、とかよくあることだしな・・・。

応急処置ぐらいは、知っておいたほうがいいよね。

保健体育って、誰が詳しいんだ?

我門じゃないなら・・・私?

赤兎ちゃんは、心法活殺自在拳の使い手だもんねっ。

人間・・・ひとつぐらいは、とりえがあるものなんだな・・・。

ちょっと我門、オモテに出なよ! 神速羅刹五臓把手で臓器の位置を教えてやるから!

まあまあ。今日は勉強、勉強ね。

試験が終わったら、血の一滴が枯れるまで勝負するといいよ。

血といえばさ・・・知ってる? 二階のところにある、あの石像って・・・血の涙を流すらしいよ。

そういうくだらない話は、あとにしてくれないか。それより如月。おまえ、得意科目ってないのか・・・?

いや・・・その、えっと・・・血の涙の話、本当らしいぜ。他にも、勉強してると動き回る石像が出てくる、とかさ・・・。

ケーケッケッケ・・・! 人間ども、我の支配する領域によく来たな・・・。

勉強の邪魔すんなっ!! 我の瞳に宿る魔力を浴びて滅びよ! ────滅皇波魔眼っ!

B
e
f
p
q
r
s
K
O
キーボード操作
  • J 次のページ
  • K 前のページ
  • [ 最初のページ
  • ] 最後のページ
  • E フキダシのモーションON/OFF
  • 0 自動ページ送りOFF
  • 1 自動ページ送り (おそい)
  • 2 自動ページ送り (ふつう)
  • 3 自動ページ送り (はやい)
  • P 自動ページ送りの停止/再開
  • ? キーボード操作の表示
もう一度みる
他の作品をみる
公開日 2012/09/23 14:00 再生回数 17

作者からのコメント

図書館で友達と勉強会。前→http://www.kimip.net/play/bzzA0

みんなのコメント

ログインしてコメントを書く…