・・・・・・。
や、やあ・・・霧雨さん。
が、我門くん・・・!
げ、元気?
うん・・・今、とっても・・・元気になったよ。
えっ?
我門くんに、会え・・・。
────がっもーっ、んッ!!
あら、我門くんが壁に激突して跳ね返り、ロッカーに当たったうえに空いてた扉にはさまれ、ありえない方向に曲がった関節がプラプラしてるわ。
が、我門くん・・・大丈夫?
ちょっと修理してくるよ~。
いってらっしゃい。
我門くんって、魔眼使いだけあって肉弾攻撃には弱いのね。
そ、そうだね・・・。
ねえ。霧雨さん、いきなりだけど話しておきたいことがあるの。
臨海学校のときは、うやむやになってしまったけど・・・今後はあまり、我門くんに近づかないようにしてもらえないかしら・・・。
そ、それって・・・。
言葉通りの意味よ。
おいおい・・・黒十字・・・。 抜けがけはよくねえな・・・。
なになに!? 秘密の相談?
テメー・・・我門に何かする気なら、このあたしがタダじゃおかねーぞ。
何言ってるの、この女番長は。
このあいだは、林間学校で「我門くん、がんばって!」とかブリっ子してたクセに~。
そ、そんなこと言ってねーだろ!!
キャー、こわ~い。 万年役立たずのフリーザー女にイジメられちゃう~。
テメッ・・・この・・・。 くらわせてやろうか・・・この凍龍剣氷針連弾を・・・・。
ここでやろうってのかしら・・・。 あんたのヘッポコ水鉄砲で、私の無影瞬殺弓走脚がとらえられると・・・本気で思っているのかしらね。
二人とも。 そのへんにしておけよ。
美人がにらみあってるなんて絵になるけど、学校内じゃ先生がうるさいよ。
フン・・・!
ケッ・・・。
もう、二人とも・・・ケンカなんかしちゃダメよ。
仲直りのしるしに、二人でチューするのだ~!!
するのだ~! 別に仲直りじゃなくても、チューはなんかいいよね~。
えっ!? 龍我さん、チューしたことあるのっ! 誰とっ?
我門だよ。
我門くん、と・・・。
なっ・・・!?
・・・んだ、とぉ・・・。
うらやましいな~。 ボクも我門くんとチューしたいな~。
おっ、おっ・・・オレは、別にしたくないっていうか・・・もう、何に驚けばいいのか・・・。
ほら、我門。しっかり歩け~。
人の体をバラバラ寸前に追い込んで何がしっかり歩けだっ・・・廊下で蒙古極限爆轢殺とかすんなよ! 十トントラックか、おまえは!
おい、我門・・・。
ちょっと話があるんだけど、いいかしら・・・。
えっ・・・!? 二人揃って、どうしたんだ。霧雨さん、も・・・?
どけ・・・道を開けろ・・・。
我門が三階の窓から歩いて降りようとして落ちて、もう一週間か!! まあ、この学校じゃよくあることだから、みんな気にすんなよ!