楓 「じゃあ、この記事を書いたのは10年前だけで他はあなたではないというわけですか?」
新聞記者:谷沢 「そうだね~、私もこの記事を書いてからはこの事件に一切ふれていないからね」
楓 「でもなぜあなたは継続して書かなかったのですか?」
新聞記者:谷沢 「確たる根拠がなかったからね~ その他の新聞記事も代わる代わるライターが違うようだし」
楓 「そう…ですか…」
私はアリスと一緒にとある情報を元に10年前に書いた新聞記者に行きついた
名前は「谷沢」といって、どうやら春香の知り合いだったらしく、春香をつてに今日会うことになったのだが
有益な情報は得られず、ただ10年間書かれてきた記事は全て、全く異なる人物によってそれぞれ書かれていたことしかわからなかった。
アリス・楓 「今日はどうもありがとうございました」
谷沢 「いやいや、こちらこそあまり有益な情報をあげられなくて申し訳ない」
がちゃん
楓 「はぁ…情報なしか…」
アリス 「けど全く無駄足ってわけではなかったと思うよ…」
楓 「まぁね、新聞記事がまさか全然違う人物がそれぞれ書いていたなんて…」
アリス 「けど なんで1年ごとに別の記者が書いてたんだろう…」
楓 「それよね…気になる点は…」
ちゃららららん
アリス 「楓、そういえば ぶちょーは?」
楓 「春香は別の用事なんだってさ」
楓 「自分の知り合いなんだから、自分で聞いてくれればいいのに」
アリス 「ぶちょーにはぶちょーにしかできない用事があるんだよきっと」
楓 「ろくなことじゃないわよきっと」
アリス 「ぶちょー信用ないね…」
どんッ
アリス 「おふっ…」
楓 「アリス、大丈夫!?」
アリス 「尻もちついた…」
不良さん 「ッて…ちゃんと前見てあるけや」
楓 「何言ってるの!?あなたがぶつかってきたんでしょう!?」
不良さん 「はぁ?俺が悪いの?」
楓 「アリスはよけようとしてたわよ!!」
不良さん 「俺だってよけようとしましたけど?」
楓 「あんな道の真ん中をズカズカと歩いててよくそんなことが言えるわね」
不良さん 「なんかすげー言いがかり付けられてるんですけどww」
不良さんB 「だなwww」
楓 「クッ…(喧嘩売ってくる相手なら簡単だけど、こういう連中は苦手だなぁ…)」
アリス 「楓、気にしなくていい… 私も悪い」
アリス 「前方不注意ですみませんでした」
ぺこり
楓 「アリス…」
不良さん 「え?謝んの?」
不良さんB 「マジで悪いと思ってるならさ…」
不良さん 「俺たちに付き合えよ」
楓 「ッ…!!調子に乗るんじゃないわよ!!」
不良さん 「あ?お前らが自分で非があるって認めたんだろうが!!」
楓 「それとこれとは関係性ないじゃない!!」
不良さん 「うるせぇよ!!てめーも後で遊んでやるよ!!」
楓 (チッ…仕方ないッ!!)
不良さん 「オラァァ………ッ!!」
バキッ、ボコッ
楓 「…!?」
アリス 「あららら…」
不良さんB 「なっ、なんだてめぇは!?」
中津レイ 「はぁ全く…こんな昼間から発情して…恥ずかしくないんですか?」
楓 「あの人は確か…中津くん…?」
不良さんB 「あぁ?クールぶってんじゃねぇぞ!!」
中津レイ 「クールぶってなんかいませんよ…」
中津レイ 「本当にクールなだけですから」
二人 (うわぁ……)
不良さんB 「黙れやあああああああ!!!」
中津レイ 「おっと」
バキッ!!ボゴォ!!
不良さんB 「かはっ……!!つ、つえぇ…」
中津レイ 「いやあなたが弱すぎるだけでは… 私は足を引っ掛けただけですよ?」
不良さんB 「チッ……」
タッタッタッタ
中津レイ 「逃げましたか…聞きたかったことがあったのですが…」
楓 「えっと…」
中津 「お久しぶりですね、楓さん」
楓 「あ、覚えてくれてたんだ…」
中津 「もちろん、この町で初めて知り合った方ですから」
楓 「そ、そっか…」
アリス 「じーーーーーーーーー」
中津 「お久しぶりですねアリス」
アリス 「久しぶり~レイっち」
楓 「へっ?」
アリス 「あ そういえば楓は知らなかったっけ…」
中津 「私たち幼馴染なんですよ」
楓 「えっと…つまりどうゆうこと…?????」
中津 「簡単に説明しますね」
アリス 「こくこく」
ちゃらららん
楓 「えっと、つまり二人は同時期に転校してきて、中津くんは学園に籍だけ置いて」
楓 「アリスは普通に通っていると」
中津 「私は家庭の都合上、あまり学校に通うことができないので成績で授業をある程度免除していただいてます」
楓 「そうだったんだ…(だから転校生の話題としてあがらなかったんだ)」
アリス 「実を言うと私も免除されてたりする」
楓 「アリスも頭良かったもんね」
中津 「アリスは自分から学校に通いたいとのことだったので普通に通ってます」
楓 「家庭の都合か…大変だね」
中津 「いまさら気にすることもありませんし、私自身は何不自由してませんよ」
楓 「あまり無理しないでね」
中津 「はい、ありがとうございます」
中津 「ではそろそろ失礼します」
楓 「うん、また学校で会えたら」
中津 「ええ」
アリス 「ばいばーい」
ちゃららららん
楓 「まさかアリスと中津くんが知り合いだったなんて」
楓 (それも幼馴染…)
アリス 「ちっちゃい頃にちょくちょく遊んでただけだよ」
楓 「いいじゃない、小さい頃からの知り合いって」
アリス 「………」
楓 「な、何?」
アリス 「気になる…?」
楓 「へ?な、何が?」
アリス 「レイっちと私の関係…」
楓 「な、なななな」
アリス 「楓、分かりやすすぎ… レイっちと話してる時微妙に顔赤かったよ」
楓 「そ、そ、そんなことないわよ!」
アリス 「………」
………
アリス(わかりやすすぎ…) 侍(分かりやすすぎるだろ…)
楓 「わ、わかりやすくない!!!」