先生ぇ~!!
い、今まで・・・ありがとうございました!
・・・・・・。
こうして、無事に卒業式を迎えることができたのも先生のおかげです!
・・・そうね。
先生とは、今日でお別れですけど・・・。
そ、そんなに悲しまないで!
だって、もう・・・先生に会えないなんて・・・。
公立校の教師には、自分だけではどうにもならない都合があるのよ。
だけど、ボク・・・。
ボクは・・・。
ボクだけは四月から、またこのクラスなんですよね?
そうよ。
でも、先生は他の学校に転任するんですよね。
ええ、そうね。
なんか嬉しそうじゃないですか?
ボクが留年したっていうのに・・・ヒドいですよ!
本当に最後まで手のかかる子ねえ。
それが先生の本音なんだ・・・。 ヒドいよ!
大丈夫よ。
しっかり勉強していれば、来年はきっと卒業できるわ。 がんばって!
それじゃあ、私もう行かなくちゃ。
あとのことは、来年の担任に引き継いでおくから・・・しっかり勉強するのよ。
先生ぇ~!!
来年は転任先の卒業式に出ないといけないから、あなたの卒業は見にこれないけど~。
がんばってね~。 バイバーイ。
うわぁぁぁ~ん!
こうして────
今年もまた、学校から巣立っていく人々がいるのでした・・・。