犯人は奥さん・・・！ あなたですよ！
わっわたしが、犯人っ！？
ままま、待ってくれよ浦島さんよぉ！ 犯人は俺だって、散々言ってきたじゃねぇかよ、妻が犯人なわけ・・・
紀藤さん、お気持ちは分かりますが、奥さんが犯人である事実を隠すことはできないのです。
しょ・・・証拠は！？ わたしが犯人だと言う、証拠は何処にあるのかしら！？
証拠ならありますよ・・・。 ここにね。 （コトッ）
こ、これはもしや・・・
と、盗聴器・・・！？
失礼ながら、寝室の方に忍ばせてもらいました。偶然にも、あなたが息子さんを殺害する瞬間も録音されていましてね。
そ、そんな・・・。
それに、これも！ （パサッ）
これは・・・ブラジャー？
！！？ それ、わたしのブラジャー・・・！
なにぃ！？ まさか、昨日下着泥棒に盗まれたと言っていたブラジャーか！？
このブラジャーから、息子さんの皮膚が検出されました。おそらくこれで息子さんを絞殺したのでしょう。
これでもまだお認めになりませんか、奥さん！
・・・・・・。
だんまりですか・・・良いでしょう。 ならば取って置きの決定的証拠を見せてあげます。
これを御覧なさい！ （ビシッ！）
！！！
こ、これは妻と息子の写真・・・！？
そう、さっきに満ち溢れている奥さんと、母親に殺されそうになっている息子さんの写真です。
い・・・一体何処で、こんな写真を・・・！
失礼ながら、盗聴器だけでなく、隠しカメラも設置させてもらってました。
さぁ奥さん！ これでもまだ、あなたは言い逃れを続けるつもりですか！？
う・・・う・・・ううぅ・・・
・・・お前。
・・・ごめんなさい、あなた。
！！？
確かに、わたしが息子を殺しました。
どうして・・・義理の親子とはいえ、我が子同然に可愛がっていたじゃないですか・・・。
確かに、わたしはあの子を、血の繋がった本当の子のように思ってた。でもね・・・
・・・やっぱり・・・他人でしか、なかったの・・・わたしと、あの子は・・・
ごめんなさいね、あなた。 辛い思いをさせてしまって・・・。
俺の方こそ・・・すまん・・・すまん・・・すまん・・・！！！
こうしてまた一つ、事件が解決された。
とってもやるせなくて・・・悲しい、事件が・・・
後日...
どうだ、元気か？
ええ、相変わらずよ。
それにしても、毎週毎週、飽きもせずに面会に来て・・・仕事の方は大丈夫なの？
大丈夫、大丈夫！ 仕事なんて、他のやつに任せておけばいいんだよ！
それに、仕事よりもお前の方が大事だって、やっと気付けたし・・・な。
・・・あなた。
・・・で、なんで私まで牢に閉じ込められてるんですか？
住居不法侵入、盗聴、盗撮、窃盗etc...捕まるには十分すぎると思うけどな、ストーカーさんよぉ？
私がしたっていう証拠がどこにあるって言うんですか！
自分の胸に聞けバカ！
