会長~、見せたい物ってなんですか?
よくぞ来てくれた!
見せたいものはこれ!
炊飯器?
みたいだね。
これをただの炊飯器と思ったら大間違い!
そう! この機器こそ! 人類を幸せにする炊飯器デス!
どのへんがすごいんですか?
まず研いだお米を入れるデス。
そしてスイッチ一つ!
わわ! 停電!?
わああああああ! 怖い~!
お姉ちゃん! 落ちついて!
あ、ついた。
うう~。
大丈夫だから落ちついて。
お米炊けたデスよ。
ええ!?
本当だ! ほんわかしてる!
なんとスイッチ一つで瞬間に炊けるんデス!
すごい!
ただ欠点がありまして。
欠点?
使うと必ず停電になるデス。
さっきの停電の原因は炊飯器かよ!?
この炊飯器は電力を大幅に食うデス。 節電には適さないデス。
しかも使う度に停電するので他の電子機器にダメージを与えてしまうデス。
テレビとか、停電するたびにおかしくなっていくもんね。
そう! これを使う時は全部の電源をオフにすればいいのデス!
録画予約してたのは全部やり直ししなきゃ駄目になるのかな?
当たり前デス。
こんなのいりませんよ!
お気に召さなかったデスか。
もう帰ろうよ。
全く、無駄な時間を過ごしてしまったよ。
ま、待って!
まだ何か?
実はこの炊飯器には他の炊飯器にはない特殊な機能があるデス!
どんな機能ですか?
ここのスイッチを押すと、
ポチ。
ササッ!
あれ? 会長?
気をつけて。
はい?
ぴー! ぴー!
な、なんか嫌な予感が!?
に、逃げないと!
あれ!? ドアが閉まって!?
ふう、危なかった。
ここにいれば安心。
いやー!
ボシュウ!
あちー!
ふい~。
どうなりました?
大成功! 見事に炊飯器の範囲にいる人に熱風を当てて、撃退する機能は完璧デス!
熱風を当てるって…
そんなことより落葉香は?
・・・。
茹で落葉香になってる! 早く水をかけないと!
この水で!
それここを掃除するときに使った水。
バシャ!
うわ、ぺっぺ!
復活してなによりデス。
酷いよみんな!
巻き添え食らうのはゴメンだから。
私も。
しょ、しょうがない。 この炊飯器をあげるので許してください。
そんなものいらな~い!!