で、体育館の裏まで来たけど……。
話って何?
ああ、魔女にしか相談できないことでな。
(うわ、なんか告白されるシチュエーションだわ)
(まあそんなこと、ありえないのに5000ポーランドズロチかけるわ)
実は告白したくてね。
えっ……
ええっ!?
異世界で会った姫にな。
はっ……? 私じゃないの?
何を言ってるんだ、魔女よ。
(びっくりして、損した)
でっ、異世界って……?
お前も行ったことあるだろ、異世界に。
ああ、ネトゲのことね。
思えば、あれは運命的な出会いだった。
なんか語りだしたわ。
くっ、魔女め。助けてやったのに、この恩とは……。
おっ、なんだここは。優理の跡をつけたら、こんな場所に。
ゆ、優理? だ、誰だ!
まったく、一人でレベル上げなんて水臭いなー行ってもらえれば、付き合ったのに。
まあ、まだ私が弱いからだろうけど。
でも、いつかは優理のアシストが出来るくらいに強くなりたいなぁー。
おい、そこの……。
そして、優理と名コンビになり!
聞いてるのかっ!
あん? 私は今妄想で忙しいんだよ!
って、すごい大怪我だな。回復薬を上げよう。
回復薬を使った。 ヒビキは100の回復。
すまない。
そういう時はありがとうだ。
か、感謝する。
何、お互い様だ。
悪いが、俺はここで去――。
そうそう、ついでだ。私のレベル上げを手伝え。
なっ!?
優理にいつも頼むのはしのびないしな。
なんで、俺がそんなのに……。
助けてやっただろ?
し、仕方ない。今回だけだぞ……。
とまあ、こんな感じで運命的な出会いを。
惚れる要素がどこにあんの!?
あんなに熱心に誘われたのは初めてだったから……。
(コイツ……)
(Mだわ……)
それで彼女が優理、優理と話していたので、何か関係があると思ってね。
あ、ああ……うん。
頼む。あの姫と仲良くなれるように協力してくれないか!
(たぶん、話聞いてる限りコイツが会ったのは会長しかありえないわね)
(というと魔王(会長)の弱点を知り、なおかつ姫(会長)と仲良くしたい?)
ふ、複雑だわ。
ふ、複雑?
あっ、いや別に私は複雑というか、なんというか状況が……。
そうか、やはり貴様も姫を!
(ああ、もっと複雑になろうとしている!)
いいだろうっ! やはり魔女とは話が合わないということか!
ならば、今日からお前は俺のライバルだ!
ラ、ライバル?
姫は渡さん。そして、魔王は俺自身、一人で倒す!
(それ、同一人物だから……)
邪魔したなっ! これから会う時は敵同士だ!
なんか知らないけど、どうやら……。
私のライバルは中二病のようです。
続く。