(実況)さーて、今週もはじまりました、「どっちが料理ショー」!
司会はワタクシ、海原と───ッ!
アシスタントの、甘味でお送りいたしまーす!
さぁて、今回の料理人の登場だぁ!
赤キッチンからは、生まれてこの方包丁はおろか、電子レンジもまともに使ったことがないお嬢様───
料理界の新参者・森咲くららちゃん!
料理は作ったことないけど、皆さまの舌を蕩けさせるような素晴らしい料理を振舞いたいと思いますわ!
対する黄色キッチンからは、台所に立ち続け早4年、彼女が手がけた料理を食べて生き残った者は皆無!
うら若きHell(ヘル)スメイカー・新藤小森!
あ、兄貴は、私の料理は世界一だって言ってくれるものっ!
おーっと、どうやら応援席には新藤選手のお兄さんが来ているようです。
お前が作る料理のマズさは世界一だ!誇ってもいい!
・・・ありがとう、兄貴。 帰ったら、兄貴の大好きなコロッケ作ってあげるからね。
うはぁ
さぁて、お二方が出揃ったでこのゲームのルールを発表します。
審査員の方は、2人のうちどちらに料理を作ってもらいたいかを話し合って貰います!
えっ、私達が作った料理を食べて審査するんじゃなくて!?
ははっ、面白いことを言いますね~。
このスタジオを地獄絵図と化させるおつもりでしょうか?
予知できる悲劇は、誰だって回避したいでしょう?
つまり。審査員のお腹の中には、最悪勝者の料理しか入らないということです。
はい、審査員の皆さん。そんな露骨に嫌な顔をしないでください。
それでは、両者!アピールタイム!
わ、私は周囲からお嬢様お嬢様ってもてはやされて、非力じゃないかってイメージがあると思いますけど、
こう見えても私、学校ではテニス部に所属してまして、レギュラーに抜擢されていますのよ!
だから、こんな重たいフライパンだって、ラケットを振る要領でちょちょいのちょい・・・!
やだなにこのフライパンっ!?全体的に黒っぽくて脂っこくて全然エレガントじゃないわ!
例えるなら、みの●んたと●崎しげるに挟まれて料理しているような感じだわッ!
それは私も嫌だなぁ・・・でも、今日は我慢して料理を作っていただきたい!
赤キッチンは、調理器具の時点で悪戦苦闘中。対する黄色キッチンはというと───!
・・・具材たちよ。女神ヘスティアの名の下に、己の持ちうるすべての旨味をここに示しなさい・・・!
オイシクーナーレー ウメグナーレー ウィザットコンフンギーッ
新藤選手、なにやら空の鍋をかき混ぜながら不気味な呪文を唱えている様子・・・。
ウフフ・・・料理は芸術なのよ?
調理器具の選択から、それを用いて調理する過程に至り、お皿にどう盛り付けるかまでもが、全て料理なの。
そう仰っている新藤選手の右手には、何故か鎖鎌がッ!?
「芸術」という言葉を盾に、いったいこの女、これから何を調理しようと言うのだろうか!?
そして、観客席で身を縮めて震えている新藤選手のお兄さん、いったいどうしたというのでしょうか!?
果して、新藤家の食卓では、「コロッケ」と称する何が振舞われているのでしょうか!?
甚だ疑問です!でも、知りたくはありません!
ーーっとぉ、ここでお別れのお時間が来たようです!彼女らの料理を味わえなくて残念(笑)!!
というわけで、この『キミP』では、こんな風に自分だけのオリジナルストーリーが手軽に作れてしまう!
ジャンルは一切問わないわよ。泣けるお話からふと思いついた与太話、お下劣な作品まで・・・、
あなたの溢れ出るリビドーを作品にぶつけて投稿してね!
キミも一緒に、れっつ・キミP生活!