魔法 それはたくさんの人が思い描き、様々な形となった一つの奇跡
人は魔法を実現させようと挑み、何百年という月日を費やしてきた そしてある日、突然変異という形で魔力を手に入れた人物が現れた
その男は魔法を研究していた一人であった。 男が手を上にかざして何かを呟き始めると、その手のひらには小さな炎が生まれた。
他の研究者たちはその現象に興奮し、ぜひとも解明したいと乗り出してきた
男も魔法の存在を切に願っていた。 魔法を実現させるために自らの命を研究機関へと差し出したのだった。
死の間際まで血を抜かれ、全身の皮膚を裂いてサンプルを取り、、至る所の細胞を集め進める日々は想像を絶するものであった。
研究者の精神が極限に達し、崩壊する寸前まで至った時、ついに魔力の宿る場所へと辿り着いた
魔力は血に宿り、発現には声を要する。 男の苦痛の叫びに、血が反応しうっすらと青白く発光したことによって解明した。
魔力を宿した男は病院に搬送され、しばらくしてからもう一度魔法の研究に携わった
それから数年後、魔力は遺伝子によって引き継がれることを発見する。 しかし遺伝は確実ではなく、確立は低かった。
そこから100年。 研究によって徐々に魔法について解明していき、魔力を所持するものが増えていった。
しかしここである異変を気付く。 魔力を宿しているはずの少年の血からは、一切魔力が感知されなかったのだ。
他の被験者たちは全て血に魔力を宿し、声にて魔法を具現することが出来ている。 研究者たちは困惑していると、少年はおもむろに立ち上がり、壁のほうへと歩いていった。
研究者が止めようとするが、少年は壁に手をつき、ぐっと力を籠める。 すると手のひらを中心に壁には亀裂が走り、そして粉砕した。
驚いた研究者たちはすぐに少年を検査。 すると魔力は血ではなく”脳”に宿っていることを発見する。
脳に魔力が宿った少年は魔法を一切使えないが、代わりに”手のひらに触れたものを粉砕する”能力を持っていた。
そこから数年、また脳に魔力を宿す少女が生まれた。 少年の力は最初”身体能力の向上”によるものだと思われており、少女も同等のものだと予想していた。
しかし少女の力は違っており、壁に触れた手は何にも支えられることなく、向こう側へと沈んでいった。 少女の持つ能力は”全身透過”のようだ
研究者たちは区別をつけるため、血に宿す者を”魔導士” 脳に宿す者を”異端者”と名づけ、研究を続けた。
そこから更に数百年 魔導師、異端者共に数を増やし、社会に溶け込ませることになった。
しかし、大半の魔導師たちは自らの力を使い一般人を見下し始め 大半の異端者たちは自らの力で好き勝手に暴走を始めてしまう。
それを憂いた一部の魔導師と異端者は騒動に嘆く国家と手を組み、都心に一つの学園都市を作り上げる。
そこで未成年の魔導師、異端者を教育し社会に適合させようとした。 思惑は上手くいき、社会に溶け込むことが出来る魔導師、異端者が育っている。
しかし学園内ではお互いを憎みあい、紛争が起こることもたびたびあった。 そのため学園都市を海上へと移し、一時的に隔離させることになった。
これは、その学園へと転入してきた青年と、とある女性の物語である。
はー、ここが学園都市”アポロ”か でけぇな
はうー・・・あれ?君は誰?学園で見ない顔だね
俺か?俺の名前は刈谷夏樹(かりやなつき) 今日からここにお世話になるんだが・・・君は?
私は添富士 笑(そえふじえむ)この学園の生徒だよ、よろしくね
よろしく、ここにいるってことは君も魔導師か異端者ってことか
そうだよー、私は魔導師のほう ただ落ちこぼれって言われてるけどね
落ちこぼれ?なんでそんなことに
私魔導師なんだけど、自然を操ることがちゃんと出来ないの だから”花”の魔法しか使えないんだよ
はー・・・花の魔法ねぇ、君に似合ってると思うけども まぁここのこと全然分からないから色々教えてくれると助かる
うん、任せて!
そう言って手を差し出してきたえむ 俺はためらいがちに手を握り締め、握手をした しかし彼女との出会いが、俺の学園生活を波乱へと変えてしまうのだった
刈谷、貴様異端でありながら魔導師と手を組むとは何事か!
俺の交友関係だ!あんたが何者か知らんが口出ししないでくれ!
あー、落ちこぼれじゃん、あんたなんでまだこの学校にいんの?
まぁ、しかも異端者なんかと肩を並べておりますわ 汚らわしい でもお似合いですわね、屑同士
・・・ごめんね
馬鹿な女には好きに言わせとけ 他人を貶めることでしか自分を表現できないんだろ
葛流・・・貴様、今なんと言った?
はっ、殴ることのしか出来ない脳筋っつったんだよ 魔導師様の前に立つな異端者
そうかい、じゃあ貴様の魔導師である証をここにぶちまけてやるよ 死ねぇ!
ははっ、マジ脳筋じゃん グラウンド殴ってクレーター出来るとかありえねーっつの
うだうだ言ってるがお前もたった二つしか魔法を使えないじゃないか あの落ちこぼれともうすぐ肩並べそうな癖に
ぼ、僕をあんな屑と同列扱いだと?!
でっけー図書室だな、さすが学園都市ってところか
おっ、お前か噂の転入生ってやつは 早速落ちこぼれと肩を並べたとか
・・・もう一度落ちこぼれって言ってみな お前の顔を綺麗にしてやるよ この学園に”魔道もしくは異端による喧嘩は全て黙認する”って校則があるんだしな
へぇ、真面目だね もう校則知ってるんだ
ま、これ以上は止めとくわ 俺の名前は中島 穂楼(なかじま ほろう) 突然でわりぃが俺も仲間に入れてくれね?
は?なんでだよ 落ちこぼれと一緒は嫌なんだろ?
はっはっは、俺異端者なんだけどさ 魔導師に対しては強いんだが異端者に対しては滅法弱いんだ だから学園に慣れてない異端者のお前を今の間に手に入れたいのさ
それ俺を目の前にして言うことじゃないだろう まぁいいやよろしくな
はっはっはっはっはっは ほらほら、ちょろちょろと逃げ回りなさいよ屑コンビ!私のウッドゴーレムに追いつかれないようにさぁ!
がああああああああぁぁぁぁぁぁぁ!!
くっそ!あんな馬鹿でかいのありかよ!天井ぶっ壊しながら進んできてやがる
か、刈谷さん とりあえず外に逃げましょう!他の人も巻き込むかもしれないし
こんなときまで人の心配か?まったく・・・お人よしすぎるだろ
屑がいちゃいちゃするなよ気持ち悪い ゴーレム、そろそろ本気で潰しちゃいなさい
ひいいいいいいいいい
だー、ほら手貸せ手!一気に走るぞ!
は、はい!
てかホロウのやつ、もう一人はなんとかするって言ったがどうするつもりだ?
ーーーーーーーーーーーーーーー?! (こ、声が全く出ない!詠唱できないじゃないの!)
詠唱はどうした?俺の能力はお前の喉を潰すものじゃないからとっとと唱えるがいい
言われなくてもわかってるわよ! あ、声が出た
永久に伝わりし炎の槍と、我が前に立ちふさがる邪悪を貫き、焼き尽くせ!
はっ・・・さっきと同じ詠唱か?じゃあ面白いことしてやるよ
”永久に伝わりし炎の槍と、我が前に立ちふさがる邪悪を貫き、焼き尽くせ!”
ちょ・・・なんで私の声があんたの所から聞こえるのよ!
二人の上空には人の二倍ほどある炎の槍召喚される 切っ先はお互いの喉元を狙っていた
はははははははは!これが俺の異端”虚言侵食” お前の”言葉”を一度奪い、それを”使う”ことが出来る
さて問題だ、魔力は血に宿り、声によって具現化する では俺の具現化した槍の魔力は何処から来たか・・・分かるか?
え・・・体がすごく、だるい・・・
そう、俺は”お前の魔力”を消費して具現化させたのさ 俺が魔導師たちに恐れられる理由はこれさ
ま、死にはしないだろうが・・・しばらく寝てな
一瞬の隙をついて炎の槍を目の前の女生徒の足元へと飛ばし、突き刺す 槍は崩壊と同時に辺りを爆発させた
追いかけっこも終わり 二人は絶望の淵に立たされ、命乞いする間もなくゴーレムに踏み潰されるのであった まぁなんて美しくない結末
くそ・・・グラウンドに出たはいいが校門閉まってやがるとは おかげで追い詰められたぜ
・・・ごめんなさい、刈谷さん 私のせいでこんなことになって
・・・お前のせいじゃねーよ 俺は自分の意思であの時握手したんだ だからこれは俺の選択した結果だ
刈谷さん・・・
後刈谷さんってのはやめてくれ ここまで一緒に色んな目にあったんだ ”夏樹”って呼んでくれよ な?”えむ”
・・・はい、分かりました 夏樹さん
しょぼい三文芝居終わったー? まったく、こんなときまでラブラブしないで欲しいわ 付き合いいいわよね私
ま、それももう終わり 踏み潰しちゃえ、ゴーレム
ぐあああああああああ!!
わあああああああああ!ピンチですよ夏樹さん!
言われんでも見りゃ分かるって! くそ、手元には持参のナイフしかねーし・・・ゴーレムだから効かないしなぁ
え?あれウッドゴーレムなんでナイフ刺さりますよ? コアに魔力を宿して植物を巻きつけて圧縮して作ったやつですし
・・・マジで?でかしたぞえむ!俺たちの勝ちだ!
あぁやだやだ、馬鹿はこれだから 私が作った特注ゴーレムがナイフ一本でやられるはずが
すっ・・・とナイフを取り出し、夏樹が足の裏へと突き刺すと、ゴーレムの動きが止まった
え?ちょっとゴーレム何してるの?早く潰しなさいよ!
ご・・・ぅ
ゴーレムは片足を上げたまま停止し、そのまま横へとゆっくりと倒れていった
え、ちょっと?!いやああああああ!
ずぅん・・・と大きな音を立て、砂煙を上げて倒れるゴーレム それをポカーンと口を開けて見つめるえむがいた
え、あれ?一体何が?!
一丁上がりっと これが俺の異端”殺害考察”だ
この事件をきっかけに、様々な学園のいざこざに巻き込まれることになった夏樹 えむのいじめられ方にも何か裏がありそうだった・・・
・・・何これ?
10分で考えた設定を思いっきり書きなぐってみただけ
ふーん、で、書くの?
書くと思ってんのかこんな駄設定 それにタイトルの”断罪の都市 贖罪のアポトーシス”も意味わかんねぇし
書く気ないならこんな所に書き込むんじゃありません!
はっはっは! まぁでもこの設定でちゃんとしたいの読みたいって人がいれば書くよ
いるのかそんな奇特なやつ
何馬鹿なこと言ってるの?いると思ってないから言ったに決まってんじゃないですか
お前というやつは・・・
まぁでもキミPも最近いい感じですね 新キャラ増えてきてるし、背景増えて便利だし
それはあるね ただもうちょっと男キャラのバリエーションが欲しいかな 男子学生二人ってどうよ
ま、それはあくまで個人的な我侭だし・・・とりあえず今回はここまで
いないと思いますが、こんな楽屋裏?みたいな所までお付き合いしていただいた方、ありがとうございます
それではまた会う日まで 提供は私、鼻毛マンでお送りいたしました
バイバイ