部長。
ようやく来たね。
部長! 今日こそあなたを倒して部長の座を手に入れる!
そう簡単には開け渡さん!
二人「「うおおおおおおお!!」」
という盛り上がりがあってこそ探偵部なんだよきっと!
ねーよ。
ぶ、部長の座を手に入れられるんだよ?
無理、いらん、手に入れたら速効誰かに売る。
あうー。
そういえば部長。
何?
最近耳にした噂があるのですが、ご存知ですか?
噂?
もしかして、あの怪談話ですか?
そうなの?
ええ。
しかしもうそんな時期ですね~。
肝試しとか増えるね。
心霊がどうのこうのという番組もですね。
で? その噂がどうしたの?
それがですね。
私の友達のAちゃんが一昨日学校に忘れ物したので取りに校舎に侵入したんですよ。
暗くてなにも見えず、水の音だけが響くほどの静けさだったみたいです。
彼女は目的の物を回収し、いざ教室を出た時、
うおーんうおーん!
誰かが泣く声が響いたらしいのです。
驚いたAちゃんだったけど興味本位か、音のした方に足を運びました。
開けて中を見ると誰もいない。
悪戯かと思い、踵を返し、後ろを振り向くと!
うわああああああああ!
ちょ!? いいところで悲鳴上げないで!
全くこいつは。
だって!
だってもなにもない! こんなことで怖がってるのになんでサソリは平気なのさ!
スーちゃんはプリチィ~なので。
もういいよ。
二尾助手を見習いたまえ。
こんなに涼しげな顔をしてるよ!
部長。
何?
助手さん意識ありますか?
へ?
抓ってやろう。
ぐにゅ。
・・・。
こいつ、気絶してる。
なんと器用な、というか漫画的な。
悪戯しようぜ!
よっしゃ! 定番だけど額に器と書いて・・・
地獄見たいのね、そうかそうか。
ちっ、起きたか。
助手さんが怖がるなんて珍しい。
ち、違うの!? ただ見えないものは倒せないから!
見えるものは倒すのか。
と、とにかく! 結局何が言いたいの!
つまり、これは何か事件の匂いが。
例えば?
学校に無断侵入している人がいるということです。
もしかしてよくいう事件の犯人が隠れてるっていうあれ?
あくまで可能性ですが。
そうか。
よし! これは探偵部の出番だ!
後輩「私は嫌ですよー!」 二尾「死に腐れピンク!」
今何気に酷いこと言われたような?
二人とも、まさか怖いのですか?
そうか~、怖いのか~。
そ、そんなことありません!
確かに得意ではないですが・・・
私が怖いのは部長の頭の悪さです。
では今日の夜、校門前に集合で!
うひょー! 待ち遠しい!
そしてまた酷いこと言われた気が・・・
ぐじょ~!!
すぐに見つかりますよきっと。
あの中には私の大切なあれが~!
先生が泣いてる?
何かあったのでは?
先生。
うん? ああ、お前たちか。
何してるんです?
それがな・・・
俺の財布が見つからないんだよ~!
お疲れ様。
俺の給料が~。
しょうがない。
一応見かけたら拾って先生に返しに来ますよ。
ほ、本当か!?
本当ですからその顔で迫らないで、寿命が縮む。
よし! 見つけてくれたらお前らの歴史の成績は4にしておいてやる!
よっしゃー! さっさと財布見つけるぞー!
おー!
先生、財布の特徴は?
ガマ口の財布。
が、頑張って探します。
頼んだぞお前ら!
では書類整理に行きますよ。
了解。
夜
みんなで集まり校舎に入る。
結構リアルだね。
確かに、何も音が聞こえない。
二人「「((((;゚Д゚))))ガクガクブルブル」」
とりあえずAちゃんが聞いたというところまで行ってみよう。
確か図書室と聞きました。
ペタ、
ペタ。
うわあ! 謎の手が!
二人「「ぎゃああああああああ!!」」
うそだよー!
ぶ、部長!!
この駄目クソアホドジ間抜け探偵!! 100回死んでニ度と蘇るな!!
流石にそこまで言われるとすごく傷つく。
肝試しっぽいですね~。
うおーん!
うわ! 今のなに!?
ぶ、部長では!?
今のは違う。
と、図書室から。
い、行こう!
や、やっぱりやめておいたほうが・・・
ガターン!
二人「!?」
二人「「うわあああああああ!!」」
あ、こら! 先に行くな!
あらら、行ってしまいましたね。
しょうがない、どうせ後で図書室で落ち合うだろうし行こうか。
折角だし、探検しながら行きましょうよ。
賛成♪
会長と茄子さんは図書室に向かう。
一方、
ど、どどどどうしゃうお。
せ、せせ先輩、言葉がインテリジェンス。
そ、そそそういう君も。
と、とりあえず図書室に行こう。
で、ですね。
そういえばここは二年生の階だね。
そういえば、来たことないですけど。
おや? このロッカー、プリントがいっぱい。
持って帰らない人がいるんですね。
あれ?
どったの?
このロッカー、茄子さんのですよ?
本当だ。
茄子さん、実は片づけられない女だったとは。
・・・。
ま、マジか。
どうしました?
と、とりあえず早く部長と合流しよう。
で、ですね。
二人も図書室に向かう。
果たして探偵部の運命は!?
後半へ続く。