・・・・
どうしたの？そんな怖い顔して。
どうしたもこうしたもないわよ。
うちの担任、誰も立候補者がいないからって私を委員長に勝手に指名してきたのよ！
しかも私が拒否しても完全無視で話進めちゃうし。
ほんとありえない。今年は面倒な委員会の仕事なしでゆっくりしようとしてたのに・・・ほんと、不幸だわ。。。
それは可哀想だね。私なんて昨日家が全焼したけど。
でしょう？
・・・
え？
酷い話だよそれ。嫌だって言っても無視されたんでしょう？訴えるべきだよ。
（き、聞き間違い？そうだよね・・・）
で、でしょう？しかもいきなり職員室に呼び出されて、プリント配布手伝わされたんだよ。
それは面倒くさいねー。私なんて昨日家が全焼して跡形もなくなったけど。
・・・
（え？なに、これ笑うとこ？）
あ、あのー、ぜ、全焼？
そう全焼。
・・・
・・・・
冗談でしょう？
こんな笑えない冗談言わないよー。ハハハ。
（超笑顔なんですけどー！）
え、えと、大丈夫なの？ご両親は？
うん。お父さんもお母さんも無事だよ。
そうなんだ。。良かった・・・
お父さんは私が小さい頃に蒸発してるし。お母さんは私を養うためにバイトしてたから。
・・・
（え、何故こんなにも晴れやかな笑顔なの？お前が無事じゃねぇだろ！）
え、えっと、苦労してきたんだね。
そんなことないよ。それより、委員長に無理やりさせられたあなたの方がよっぽど可哀想だよ。
（え、なにこれ、嫌味？そんな些細なことで不幸自慢してた私へのささやかな嫌味？）
そりゃあ何回か人生辞めようとしたこともあったけど、こうしてなんとか生きてるしね。
（だから嫌味なんでしょ！「そんな些細なことで悩めるなんてあんたは幸せねーww」って言いたいんでしょ！）
・・・
えっと・・・なんかごめんね。
どうして謝るの？あなたは何も悪くないよ。悪いのは火を付けた犯人と担任の先生でしょ？
（放火かよっ。っていうか放火魔と先生、罪のレベル一緒かよ。つーか笑顔こえーよ。）
あの・・・ごめんなさい！火事あったのは知らなかったけど、デリカシーのない発言しちゃって。。。
いいって、いいって、全部嘘だから。
・・・
は？
・・・
嘘かよ！マジ本気にしたわ！笑顔マジ怖かったわ！ふざけんなよバカヤロー！！
ごめんごめん。ほんとは1ヶ月前の話だったの。嘘ついてごめんね(#^.^#)
まったく、もう・・・
・・・
え。
