私の名前はマホ。 悪の組織と戦う正義の魔法少女… とかつて人々から呼ばれていた。
私は長い間、正義の味方として 悪の組織と戦っていた。
でも…あの日私は、 魔法少女を辞めた。
だからもう私は魔法少女じゃない。
普通の一般人だ。
………
……
…
~魔法少女派遣機関本部~
文 「あれ…今日はヌコーさんは、 いないんですか?」
ハカセ 「ヌコーさんは、 早朝に刺されて寝込んでます」
文 「ええっ!? まさか暗殺…!?」
ハカセ 「何でも徹夜して、 気付いたら朝になっていて、 少し仮眠しようとして……」
ハカセ 「スリッパを履いて、 ニ階に上がろうとしたら、 突然足の指に激痛が走ったそうです」
文 「くっ… 一体どこの組織がそんな事を……」
ハカセ 「何に刺されたか分からないので、 とっさに口で毒を吸い出したそうなのですが……」
文 「……毒!? どこかの組織はヌコーさんを 毒で暗殺しようと……!?」
ハカセ 「その対処法が間違ってて、 謎の寒気が全身を襲って…… 生死の境を彷徨ったそうです」
文 「くぅっ…なんて酷い事を…。 それでヌコーさんをやったのは、 一体どこの組織ですか!?」
文 「これはかたき討ちをする必要が ありますよ!ハカセさん!」
ハカセ 「え?かたき討ち? 一体何を言っているんですか?」
文 「え?どこかの組織がヌコーさんを毒で暗殺しようとしたっていう話じゃないんですか?」
ハカセ 「え?」
文 「え?」
文 「…結局何に刺されたんですか?」
ハカセ 「ムカデです」
文 「ムカデ?」
ハカセ 「刺された当初は蜂だと思っていたみたいですが……」
ハカセ 「その後に洗面所に凄く大きいムカデがいるのを発見したので、 それの仕業だと分かったそうです」
文 「へ…へえ…そうなんですか」
ハカセ 「…というわけで、 ヌコーさんは今日はお休みです」
ハカセ 「皆さんもムカデに刺された時は 絶対に口で吸い出したりしては駄目ですよ……」
ハカセ 「って事で、今日は私帰りますね。 ヌコーさんがいないと何も始まらないわけですし…」
文 「ええっ!?」
ハカセ 「それでは、後は任せます」
文 「え?え?え?」
ハカセ 「お疲れ様でしたー」
文 「ええーーーーーー!?」
………
つづく……。