ある晴れた日のこと。 ヤツは、そこにいた・・・
もう昼か・・・ そろそろ昼飯を買いにいこうかな。
彼はアパートで一人暮らしをしている、ごく普通の大学生。 友達はそこそこいるが、彼女はいない。
今日は休日。彼は自宅でやりたい放題な生活を送っていた。
よっし、今日は肉を食すとしよう。 ミート! ミート!
身支度を済ませ、カバンを持った彼は玄関の扉を開けた。
ガチャリ。
あの・・・すみま
彼は扉を勢い良く閉めた。
ん? ん?
なんださっきの人は・・・見間違えかな?
彼はもう一度、玄関の扉を開けてみた。
あの・・・ちょっとお話よろし
彼は再び扉を閉めた。
確かに誰かがいた・・・もしかしたら・・・
彼は心の中で10秒数えてみる。
ピンポーン 部屋に呼び鈴の音が響き渡る。
・・・もう来たのか。参ったな。
・・・俺が扉を二回開けたら10秒後にチャイムを鳴らす。確かに電話で話した通りだ。
今の時刻は・・・午後一時か。時間通りだな。
しかし、なんて嫌なタイミングでこの依頼人は来るのだろう。彼は苦い思いをしながら、
玄関の扉を三度(みたび)開いた。
・・・ここって、103号室で合ってますよね?
そうだ。
それは良かった。 しかし、今日も暑いっすねー 嫌になりますよね・・・タンドリメンさん。
・・・。
せっかくの休日だというのに悪いんですが・・・頼みたいことがあるんすよね・・・
・・・そうか。
用件を聞こう。何をすればいい? 盗みか? 殺しか?
シャンプー・・・
ん、なんだ? 何と言った?
シャンプーだッ!! シャンプーが欲しいんだ・・・!!
この俺の頼み、引き受けてくれないか・・・「タンドリメン」
(ハッ!! こ・・・コイツ・・・!!)
(なんてこったい! こいつクレイジーだぜ!)
・・・ある時はしがない一人暮らしの大学生。
しかし、ある時はフリーエージェントとして暗躍する男・・・
そいつの名は、タンドリメン・・・!!
To Be Continued...