『探偵らしいよ!! 探偵部!!(助手編)』

進化し続ける現代。

技術が発展するとある街の、

路地裏にそれはあった。

ここが、有名な探偵のいるバーか。

カラン。

いらっしゃいませ。

あなたがショージ・ナカミチですか?

いかにも。

助けてください! 解けない謎があるんです!

それは大変だ!

わかりました! この名探偵にお任せください!

ありがとうございます!

今日も見事に解決だ!

やっぱり「探偵はバーテンダーであった」シリーズは面白い!

でも三巻が読みたいのにまだ返却されてないや。

返却期限は守りなさい。

しかたない、二巻だけ借りて学校行こう。

すみません。

はい。

これ借りたいんですけど。

あ、すいません。 今少々手が離せなくて。

何かあったんですか?

実は…

本が盗まれてしまって。

ええ!?

探偵はバーテンダーであったシリーズの三巻が。

なに!?

あの、解決したら三巻借りれますか?

え? え、ええ。

これでも私、探偵部の部員なんです。

探偵部?

探偵の見習いと思っていてください。

そ、そうですか、でも非常に助かります。

頑張りますので犯人を捕まえましょう!

え? ええそうね。

何とか早く解決しないと上からなんて言われるか。

なるべく急ぎます。

お願いします。

さて、

まずは手掛かりと証拠集めからだ。

とりあえず聞き込みしないと。

でさー、それでねー。

すいません。

あん?

怪しい人を見かけませんでした?

こっちは電話してんの! そんなの見るわけないでしょ!

あ、そうですか。

そ、そんな怖い顔しなくても。

本ばっかでつまんなーい。

ねえ君。

何?

怪しい人物とか見なかった?

そういえばさっきフードを被った奴見かけたよ。

ど、どこで!?

字がいっぱいの本の所にいたよ。

なるほど。 こういう発想があったね。

この書き方は尊敬するわ~。

なんだ、ただの作者か。

駄目だ、聞き込みはあまりあてにならない。

現場検証しよう。

この本棚から盗まれたんだな。

窓は近くにある。 となると窓から出て行ったと考えられる。

よいしょ。

ん? ここに掠った跡がある。

形状から考えれば紐のようなもの。

これで犯人は逃げた。

・・・。

おかしい。

犯人にしては雑なやり方。

しかもここは価値があるのかわからないような本が置いてある棚。 どうせ狙うなら高価な本があるところを狙うはず。

それに窓から入ったり出たりしたなら警報装置が反応するはず?

監視カメラも作動してる。

でもカメラには怪しい人はいなかった。

カメラに写っていたのは、

うるさい学生。

子供。

図書館職員。

作者。

一番可能性があるのは学生か作者。

でなければあの窓に届かない。

他に証拠は…

ん? まてよ?

このトリックどこかで…

あ! そうか!

となればあれはまだ犯人の手の中にに。

なるほど。

みなさん、ここにお集まりいただきありがとうございます。

早く終わらせてよ! この後デートなの!

黙れ。

は、はい。

本当に犯人がわかったのですか?

ええ、もう解決です。

お菓子食べたい。

すぐ終わるから待ちなさい。

ちゃんとした理由なんだろうね?

それはアンタの仕事だろ。

ゲデフ!

さて。

この中に犯人がいます。 そして犯人は盗まれた本のファンです。

ですよね、職員さん。

ええ!? なんで私!?

理由を話しましょう。

まず一つ、この窓についていた紐の跡。

これはあらかじめつけておいた奴です。

出入りしたなら警報がなるはず。

監視カメラの映像を見せて貰った時、あなたは背が低いから窓に届かないと思っていました。

と、届きませんよ。

ではどうやってカウンターで接客してるのですか?

え、えっとそれはこのボール…

そうです。 そしてそのボールを使えば窓に手が届く。

しかも職員だから怪しまれずに仕込みができる!

も、もしかしたらそこの二人が!

学生と作者は犯人ではありません。

まず学生は大声で電話していました。 非常に迷惑です。

す、すいません。

作者は頭悪いからこんなトリック考えられないし。

ひどい! 頭悪くないよ!

いいから黙れ。

ごめんなさい。

子供が悪戯で隠すと思いましたが、ここにはあまり隠せる場所があまりない。

隠せるならこの施設を知っている人物だけ!

職員なら当然知ってるはず。

そして、

このトリックは盗まれた本の一巻に乗っていたトリックでもあります。

ファンなんですよね?

・・・。

お騒がせしてすいません。

この本、実は昔私が書いたものだったんです。

ええ!?

三巻まで書いて売り出したけど、とても恥ずかしくて。

頑張って回収していたんです。

そうだったんですか。

尊敬してもいい…

ドゴッ!

ブフア!

それで、その本はどうするんですか?

図書館に返しておきます。

これで借りれる!

私…

恥ずかしいけど、続編書いてみようかと思います。

どうやら私の作った小説を気にいってくれている人がいるみたいだし。

頑張ってください! 楽しみに四巻待ってます!

ありがとう。

どんなハッピーエンドだよ!

完全にデート遅れた!

くそう!

ドス(本棚を蹴る音)

グラグラ(本棚が揺れる音)

ん?

ドサ―!(本棚の本が落ちる音)

助手「ぎゃああああああああ!」

辞書みたいな大きさの本がお姉ちゃんの上におちて来た!?

さ、ささささて! 逃げなきゃ!

きゅ、救急車!!

そんなものはなかっ…

グシャ!

おんぎゃー!

ドサ。

病院、

お腹痛い。

骨が痛い。

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公開日 2013/06/13 11:23 再生回数 25

作者からのコメント

学校で部長が解いている間の裏話です。 うむ、実にぐだぐだのような。

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