むっきぃぃぃぃ~~~!!
メロスは激怒した。
……。
シャバはひさしぶりだな~
資料も眠気覚ましのドリンク剤も買いこんだし、 マブダチ(死語)のセリヌンティウスにでも会っていこうかな。
それにしても、な~んか街の様子が暗いなあ。
あ、もしもし。
(村人A)へえ。なんでしょう。
どうして商店街がこんなシャッター街になってしまったのかしら。
(村人A)そりゃ、近所にイ◯ンが出来たから…
(村人A)…じゃなかった。商工会長がご乱心なのです。
(村人A)←っていうか、なんですかこの村人Aって。
(村人A)社長は派遣をクビにします。
なぜ契約を更新しないのだ?
不況だからに決まってるじゃないすか。
(…じゃなかった。まあいいか。) 会長は人を信じることが出来ぬというのです。 今日は6人解雇されました。
あきれた経営者だ!生かしておけぬ!
よし、直訴するぞ。 断然直訴だ。
田中正造ばりに直訴してやるぞ。
あやしいやつクマー。 ちょっと来いクマー。
で、なにしてたの? こんな休みの日に。
町を悪徳経営者の手から救うのだ。
おまえなどには、私の孤独な心がわからぬ(意訳:ほっといてくんないかなー)。
人の心を疑うのは、最も恥ずべき悪徳だぞ。
再就職の難しい、技術のない中高年をクビにして、何が福利厚生だッ!
私は、ちゃんと氏ねる覚悟でいるのに!命乞いなどけっしてしない!
……。
(面倒だなあ…早く帰ってくれないかな。勉強したいのに。)
ただ、私に情けをかけたいつもりなら、三日間の日限を与えてください。
3日の内に家で原稿を上げて、 必ず、ここへ帰ってきます。
とんでもない嘘を言うやつだ(いつも平気で締め切りぶっちぎってるくせに…)。
私は約束をまもります。
では、私の親友セリヌンティウスを人質としてここに置いていこう。
ちょっと、何勝手なこと言ってんのよ!
私の原稿が間に合わなかったら、こいつが出版に頭下げるんで。
そんじゃ~
ちょ、ちょっと!
あー、また私が怒られるんだぁ。
あれは、きっと間に合わないわね。