・・・チッ!! 囲まれたか!
楽しいことになってきたじゃな~い。
オレが敵を集める・・・あとはわかっているな?
任せてっ!! 私の炎で、一気にキメてやるんだから!
む・・・いかん! 龍我っ・・・背後に敵が・・・。
我門! うしろっ・・・。
チュッ・・・。
・・・ということがあってね~。 二人で同時にパッと振り向いたときに、こう・・・偶然に・・・みたいな感じだったんだよね。
ヒューヒュー!! 龍ちゃんのえっちー! 大人の女ぁ~!
あ、そう・・・。
そういうことなら、最初から言えっての・・・。
龍我さん、参考になったよ。ありがとう、ボクもその手でやってみる。
闇牙くんはどこまで本気かわかんねーけど、他人事だから安心だな!
しっかし、それで全治四週間かぁ~。我門も災難だねえ。
あの・・・ごめんなさい。 あのとき、つい・・・。
気にすることないよ。 霧雨さんがしてなかったら、たぶん私が暴走してたかもだし~。
あたしも間違いなくやってたな。
まあ、その点だけはあんたに同意しておいてあげるわ・・・。
私だったら追い打ちも入れてたね。千斤落墜削槌踵とかで、ズボッとね。
頭上から神魔溶熱流泥岩・・・ぐらいのことはしたかな~。
ボクなら呪音演魔脳響破を使って、その場で頭を吹き飛ばしてたね。
オレは特に何しねーけど、とにかくこの件に関しちゃ霧雨さんは悪くないと思うぜ。
みんな・・・ありがとう・・・。
でも、私・・・我門くんと会ったら、なんて言ったら・・・。
絶対、嫌われちゃってるはず・・・。
おーっす。 なんだ、みんなまだ残ってたのか。
が、我門くん・・・!?
よかった・・・霧雨さんがいてくれて・・・。
・・・ゴメン!! 理由はわからんが、オレが何かキミを怒らせるようなことしちまったんだ!
我門・・・くん・・・。
だから謝る! オレが悪かった、すまない、許してくれ・・・。
ううん・・・私が悪かったの・・・ひどいことして、ごめんね。私のほうこそ、謝るから・・・。
よかった・・・この一週間、ベッドの上でずっと、そのことばかり考えていてさ・・・。
それはいいんだけど・・・全治四週間・・・じゃなかったの?
いや、あのとき・・・落下の直前に赤兎の蒙古極限爆轢殺を受けて、跳ね飛ばされたあとにな・・・。
そういえば、そのあと強心気肺賦活功で手当てしたんだっけ?
不幸中の幸いだな。 それのおかげで驚異的な回復効果が続いて、一週間で退院できたというわけだ。
さすがは我門だな! 不死身の男っ・・・我門凶獣郎!!
ところで、オレがいない間・・・おまえはずいぶんと、言いたい放題だったような気がするんだがな・・・。
へへっ・・・魔眼の使い手らしいな。なんでもお見通し、ってわけか。
ハハハ・・・ゴマかそうとしても、そうはいかないぞ~。
洗いざらい吐かせてやるっ・・・!! 今回の騒動の原因もな・・・。
原因はあれだよ~。 私と我門くんが、二人で魔物退治したときのキスが・・・。
え・・・?
あのとき、おまえがキスした相手って・・・敵、だろ。神魔接吻火炎唇を使ってなかったか・・・?
そ、そう・・・だっけ?
そうだよ・・・っていうか、それが原因なのか! 今回のこれはすべて、龍我・・・おまえのせいなのかっ!! そのおかげで、明日から・・・。
────翌日。
ハッハッハ!! 我門、一週間休んだぶんの補習・・・みっちり受けてもらうからな! 気合を入れろよ!
魔眼で・・・丸暗記、とか・・・できたらいいのにな・・・。