アリス 「おはよー」
春香 「おはよ~アリスちゃん」
楓 「おはよう、アリス ずいぶんな荷物ね」
アリス 「サバイバルツール…」
楓 「なんでそんなものを…?」
春香 「決まってるじゃない!! 魔物と戦うためよね」
アリス 「いや それはない…」
春香 「あ、あれ?」
楓 「じゃあ何のために持ってきたの?」
アリス 「森林地帯を探索するため」
楓 「ちょ、何言ってるの!? 危険よ!!」
春香 「あたしもさすがに賢明とは言えないかな…」
アリス 「ただ探索するためじゃないよ ある特定の場所を調査したいだけ」
春香 「特定の場所?」
アリス 「うん」
楓 「森林地帯は大型動物だってでるし 学生だけで行くのは危険よ」
アリス 「そんなに長時間いるつもりはないよ」
アリス 「それにこれはもしもの時のためのツールでもあるから」
楓 「けど…」
春香 「楓、アリスちゃんがこんだけ言ってるんだから大丈夫なんじゃない?」
春香 「それにあたしも森林地帯の調査は本格的にやったことないからね」
春香 「あたしとしては行ってみたいかな」
楓 「あんたねぇ…」
アリス 「本当に危険だと感じたらすぐに引き上げるから…」
楓 「……ハァ…」
楓 「分かったわよ、付き合うわ」
二人 「やったね☆」
侍 「大丈夫かよ…」
ちゃららららん
楓 「これで……よしっと」
春香 「これで最後の一枚を貼り終えたわね」
楓 「ええ。都市部では市の役員が掲示してくれたらしいから今日の活動は終りね」
春香 「じゃあ行きますか!!」
ザザッザザッ
春香 「はぁはぁ、結構険しいわね…」
楓 「へこたれないの。まだ歩き始めて10分も経ってないわよ」
春香 「はぁはぁ、アリスちゃんすごいわね…あんな大荷物背負いながら黙々と進んでいくなんて…」
アリス 「ごめん…ペース落とす…?」
楓 「ごめんアリス、そうしてくれるかな」
ちゃららららん
楓 「ここらで休憩にしましょう」
アリス 「おーー」
春香 「はひぃ…やっと休憩できる…」
侍(情けねぇ…) 楓(情けない…)
ぐぅ~~~
侍 「ずいぶんでけぇ腹の虫だな」
アリス 「失礼…ちょっとお腹空いた」
楓 「あれだけの大荷物抱えながら歩いてきたんですもの、お腹空いて当然よ」
楓 「丁度河川だけど…つりざおでも あればいいんだけど」
アリス 「こくこく」
春香 「ぜぇぜぇ、あー それは期待できないわよ…」
楓 「なんでよ…」
春香 「ここらの河川の魚は年々 獲れる量が減ってるのよ」
春香 「正確にはいつごろからか分からないけど、大体10年くらい前から徐々に減り始めて」
春香 「今じゃほとんど獲れないみたいよ」
楓 「それはあんたが下手なだけじゃないの?」
春香 「失礼な!!確かにあんまりうまくはないけど、この情報はちゃんと図書館から仕入れたものですぅ~」
アリス (なるほど…そういうことだったのか…)
侍 (お前が釣り下手じゃなかったわけだな)
アリス (ほっときなさい…)
楓 「けどおかしな話ね」
楓 「乱獲があったわけでもないのに、 キャンプに来る人がたまに魚釣る程度だったのになんで…」
春香 「原因はさすがにわからないけど …人為的によるものではなさそうかもね」
楓 「そう…少し気になるわね」
春香 「単純に生態系のバランスが崩れたっていうのもあるかもね」
アリス 「人為的ではない…か」
侍 「ん?どうした嬢ちゃん」
アリス 「ううん、なんでもない 魚は期待できないから」
ごそごそ
アリス 「こんなものを」
春香 「おおおー菓子パンだ~」
アリス 「おにぎりにサンドウィッチも」
楓 「用意いいわね」
アリス 「これもサバイバルツール」
侍 「俺も食っていいか?」
二人 「「無理でしょ…」」
侍 「oh…」
いただきまーす
楓 「さて そろそろ行きましょう」
二人 「「おーー」」
がさがさ
楓 「二人とも、ここから先は森林地帯だから周囲には気をつけてね」
楓 「気づかないうちに、マムシなんかも足元にいたりするから」
春香 「うぅ、それは嫌だなぁ」
アリス 「足元注意だ…」
楓 「ギルティギア…??」
アリス 「なぜ知ってる…」
ちゃららららん
がさがさがさ
楓 「はぁはぁ… 思った以上に険しいわね…」
春香 「か、かえでぇ~…さすがにきついよぉ…」
楓 「大丈夫?そろそろきついわね…」
楓 「アリスーー 今日はもう解散にしましょー」
アリス 「う~ん さすがに今日はきついか…」
侍 「二人とも限界近いみたいだな…」
侍 「今日はもう引き上げるとしようぜ」
アリス 「うん… 二人に無理をさせてまで続けるわけにはいかないしね…」
侍 「そうしようや てか嬢ちゃんは今日何を探しにきたんだ?」
アリス 「ちょっとね… この辺に洞窟があるっていう情報を仕入れたから」
侍 「洞窟?」
アリス 「うん…ネットでね そういう情報があったの 丁寧に画像付きで」
侍 「まぢかよ… てかなんで洞窟?」
アリス 「まぁそれはいろいろ…」
ザザッ
アリス 「へ…?」
ズザザアアアアーーー
アリス 「ッ…!!!」
侍 「嬢ちゃんッ!!!!」
楓 「ア、アリスッ!?」