次の日になっちゃいましたけど?
大丈夫、奴が帰って来たから。
やつ?
お、噂をすれば…
おはようです。
おう、おはよう!
さっそく放課後、君の力を借りたい。
まだ体調がすぐれません。
頼む!
・・・。
確かに、部活の仲間のピンチですからね。
ありがとう!
では放課後に。
放課後になったわけだが…
助手さん、駄目だったらしく途中で早退しました。
あのバカたれ!
ですが早退する前にこのノートを渡されました。
ノート?
ふむふむ。
おお! 犯人と証拠、そして経緯が書いてある!
これを使えば…
ようし! 先生を校長室に集めて!
了解!
二人「「卯佐木! 我々はとっても忙しいんだが!!」」
うひ!?
どうか聞いてください!
怒るのは二人の話を聞いてみてからでいいのでは?
むう、一理ある。
手短に頼むぞ。
では。
まず後輩は犯人じゃない。
理由は?
まず後輩はペットの件でここに呼ばれた。
そして校長はそのペットを処分しようとした。
学校に持ってきてはいけないんだから当たり前だろ?
そう、当たり前。
でも飼い主からしてみれば大事な家族を失うようなもの。
怒るのも無理はないですね。
後輩は校長にぶつかった。
しかし校長は殴られた跡があったぞ?
先生、校長は何処を殴られていましたか?
どこって、後頭部だったな。
そこでおかしいんですよ。
どういうことだ!?
後輩さんの背丈では校長の後頭部を殴ることができません。
屈んだところを狙ったのでは?
くっついてる相手がいるのに屈みますか? まず引き離すでしょ。
確かに。
となれば立ったまま殴られたことになる。
そこで! この校長室の真下の中庭でこんな物を発見しました!
赤い毛?
おそらく校長の髪です。 殴られた時に抜け落ちたと考えるべきでしょう。
その抜けた髪がどうしたんですか?
中庭に落ちていたということは…
校長は後ろから殴られたことになる!
でも後ろは外だろ? どうやって?
ここで凶器の登場です。
これは野球部のボールか。
そうです! この硬式ボールが証拠です!
でも何でボール?
実に犯人は巧妙でした。
このボールは体育の時、つまり私が授業中の時、男子の野球の時に使われたものです!
後輩さんはぶつかった後音がしたと言っていました。
その音はバットにこのボールの当たった音だったと推測されます。
ということは犯人は男子?
ようし! 校長室にめがけて打ったやつをしめあげるぞ!
ところが、犯人は男子じゃない。
は? 今お前たちが言ったじゃないか?
言ったのはこのボールが使われたということだけです。
犯人は一体誰!?
後輩のペットの隠し方はうまかった。
ですが一人、後輩がペットを隠していることを知っていた人物がいたんです!
ですよね教頭。
え?
卯佐木、ふざけてるのなら切るぞ!
ふざけてない!
今回の黒幕が教頭なんですよ。
な、何で私が!?
知っていたんですよね、後輩のペットのこと。
そ、そりゃサソリなんて連れてきたら!
サソリ?
ペットって、サソリだったのですか教頭?
え、ええ。
私はてっきり子猫かと。
私は野良犬だと思っていたぞ。
え、あ、えっと。
後輩さんは前に教頭にバレたことがあると言っていましたが何故か校長の耳には入らなかった。
ですが何故昨日、校長がペットのことを問題視するようになったのか。
教頭が言ったんですよね。
え、えっと。
話して貰えます。
・・・。
もう隠していられませんね。そうです、今回の事件は私が絡んでいました。
といっても、賭けみたいなものでしたけど。
動機はなんです?
校長はいつも呼びだしては私にセクハラしてきたんです!
校長の脅迫ネタゲト!
でもまさか本当にボールが当たるなんて。
うまく男子が野球をしている最中に事故に見せかけようとしたんですね。
でもそれで後輩は傷ついたぞ!
彼女には悪いことをしてしまいましたね、謝っておきます。
そして校長にも。
教頭。
はい。
私たちが付き添いますのでありのままを校長に。
覚悟はできました。 行きましょう。
ふい~。
これで後輩さんの疑いが晴れましたね!
ガチャ。
ぶ、部長…
もう何も問題ない。
いつもどおり楽しく部活しようぜ!
部長~!
ひし。(抱きつく音)
全く可愛い奴め。
グサ! (何かが刺さる音)
ん?
スーちゃんも喜んで尻尾振ってます!
私がアウトだった!
バタリ。
二人「「部長ーーーーーー!!」」
病院にて、
か、体中が痺れる。
ここはどこ? わたしは誰?
体が熱い、気持ち悪い、目が回る、だるい、頭痛いというか体中が痛い。