雲雲~。一緒にお昼しよ♪
なぜだ
一人じゃ寂しいと思って。だめ?
僕は友達が少ない。(なんかそんなタイトルの本があったな)少ないというかいないといっても相違ない。できれば作らないようにしているのだ。
なんとか語の主人公に言わせると人間力が下がるということらしいが、僕もその考えには同意する。とにかく、僕はお昼に関しては、本を読みながら一人で食べることにしている。
だいたい。恋口。弁当もってきてないじゃないか
だと思うでしょ。今来るから待ってて
今来る?
そわそわ
わくわく
そわそわ
わくわく
そわそわ
わくわく
(ずいぶんとおかしなことを言う娘さんだ。聞き間違いかと思ったが、確かに恋口は今来ると言った)
恋口さんはいらっしゃいますか?
あの人ですけど
お、来た~。来た~。待ってましたよー
まいど~。来々軒ですー
岡持ちを持ったおっさんが教室に入ってきた。どうやら出前を頼んだらしい。
どうもー。ピッザ近藤ですー
すんませんー。カレーハウス宇宙ですー。
(しかも三件も!)
交換する?
何と何をだよ!
メンマとウィンナー交換しよっか?
(ちょっと色は似てるけど、どうなんだよ。それ!)
それともピザとご飯交換する?
(ご飯とピザを交換したら、おかずはどうやって食うんだよ)
ごめん。カレーは交換できないんだ。期待しないでね
(誰も期待してないし。どんだけカレーに執着してるんだよ!)
恋口! お前か! 出前なんて頼んだやつは!
先生が血相を変えて飛んできた。口元にはカレーが付いていた。
(あんたもカレー頼んだのかよ)
え? 駄目なんですか?
当たり前だ! 高校生の癖に。俺だって週二回で我慢しているんだ
雲雲~。出前が駄目だってこと知ってた?
いや、言うまでもないだろ……
当然だが先生にはこっぴどく怒られた。なぜか僕まで……。