強く抱きしめたら壊れてしまいそうな…って表現あるじゃん?
あれってホントなのかねー?
(チラッ)
お前は…、丈夫そうだな。
何よ! 私は太ってるって言いたい訳?
別にそんなこと言ってないじゃん?
だったら抱きしめて確かめたらいいじゃない?
(ギュッ)
・・・・・ッ!!
(ドンッ!)
痛ってーな、抱けって言ったのはお前の方だろ?
まさか、本当に抱きしめてくれるなんて思ってなかったから…。
帰る!
何なんだよ・・・、全く。
っ!
俺はさっきの彼女の言葉に妙な引っかかりを覚えた。
「抱きしめてくれるなんて」・・・?
まさか…。アイツ、俺に抱きしめられるのが望み・・・?
ということは、俺のことが好き・・・なのか?
・・・寝れねぇ。
どうしよう・・・、確かにアイツは可愛いし、いつか付き合えたらなぁとは思ったことがあるが・・・。
くそっ。明日、どんな顔してアイツに会えばいいんだ?
どどど、どうしよう・・・。アイツにギュッてされちゃった・・・。
まぁ軽く流されるだろうなぁって思って冗談で言ってみたんだけど、まさかホントに・・・。
確かに私はアイツのことが好きで、いつかは付き合ってみたいとも思ってるけど、そもそもアイツ私のこと好きなのかな?
他の女子に対しても挨拶のようにギュッとしてるんじゃ・・・、いやいや意外と純な奴かもしれないし・・・。
明日私のことどう思ってるか聞いてみよう・・・。あ、でもその前に突き飛ばしたこと謝らないと・・・。
おはよう。
おはよう。
お・・・俺、お前のことが・・・
き、昨日は突き飛ばしたりして・・・
「好きだ、付き合ってくれ!」「ごめんなさい!」
「「えっ?」」
お・・・俺ってば、とんだピエロだぜ・・・。
しまったーっ!