………………
はい、じゃあ、授業を終了します。
学級委員長。号令をお願いします。
………………
露草さん!
露草 紫さん!
はっ! はい!
号令をお願いします。
すいません。
起立。礼。
ありがとうございました。
………………
ふぅ。やっと、授業終わったぁ!
そうね……
………………
紫ちゃん。大丈夫?
……そうね。
勉強があるから私帰るね……
う、うん。
少し寄り道しようかな……
………………
……
あら……
アナタは……
猫さんじゃないの。
!?
学生さんだったのね。
(み、見られた……)
どうしたの、ボーっとして。
何も、ないですよ?
あら、本当?
お節介はダメかしら?
………………
他愛もない話なんで、大丈夫です。
私は聞きたいな。
………………
なんで……私に関わるんですか?
うーん、そうね……
猫姿がすごく似合ってたから……かな?
ッ!?
嫌味ですか!
そんなことないわ。
だって、あの衣装は私のだもの。
えっ!? どういうことですか?
うふふ、どういうことかしらね?
じゃあ、私のこと知っているんですね。
紫ちゃんよね。
最近、幻想戯作を始めたのよね。
……はい。
凄く強いんですってね。
嫌味……ですよね。
折角だから、今からお姉さんと勝負しない?
ここでですか?
私の部屋よ。
え?
決まりね!
こっちよ。
あっ、ちょっと……
大丈夫。大丈夫。
ここよ。
……ガチャリ
高級マンションというのだろう。オートロックを抜けて案内された部屋は高そうな調度品に囲まれた部屋だった。
今から、お茶を出すね。
あ、あの、お構いなく。
楽にしていてね。
(知らない部屋に通されるのはなんとなく……)
(居心地が悪いわね……)
はい、お紅茶ね。
ありがとうご――
えっ!?
どうしたの?
紫ちゃんのも用意しているから、早く着替えてらっしゃい。
着替えって……えっ!?
ほらほら、早く早く
やっぱり似合うわねぇ。
あの……本当に着なきゃダメなんですか?
可愛いわよ。
……ありがとうございます。
じゃあ、始めましょうか。
はい。
今回は特殊ルールで、手札はオープンの状態ね。
えっ、それって……
いいからいいから。
……あら。私の負けね。
………………
(勝っちゃった)
やっぱり、強いわね。
えっ、でも、手札がオープンだったし……
じゃあ、もう一戦ね。
……また、負けちゃったわ。
あ、あの……なんで手札をオープンにするんですか?
どうしてかしらね?
あら、もうこんな時間。
遅くならないうちに帰らないとダメよね。
もし、よかったら、明日も対戦しない?
明日ですか?
家は覚えたわよね。
は、はい。
じゃあ、待ってるね。
次回予告 構ってよ!? 紫ちゃん!!
コスプレ好きの彼女と秘密の特訓。果たして紫ちゃんはどうなることやら!