ありがとうございましたー!
ゴリゴリちゃんを買ったのはいいけど…
いっつも溶ける前に食いきれないんだよな。
何かいい方法は…
電柱に気付かず…
ドン。
あだっ!
いって~!
あの、大丈夫ですか?
ん?
ハンカチ、使います?
ピシャーン!
あ、あの、その!
???
お、オリゴ糖…
フフっ、面白い方ですね。
バキューン!
は!?
ど、どうしました!?
ちょっと急ぎの用事があったの忘れてました! では私はこれで!
あ、ちょっと!
・・・。
マジで…
超ドストライク!
次の日。
はぁ~。
怒阿保君どうしたんだろうね?
・・・。
夜真君?
アイツ、恋してるな。
こ、恋!? 恋ってあの甘酸っぱいっていうあれ!?
悲しいかな。 それが現実か。
(あれ? 何で怒阿保君の恋で夜真君が悲しむんだろう?)
おおー!
タコさんウィンナーバンザーイ!
訳のわからないこと言いだしたよ!?
アイツ今、脳内デートしてる。
・・・楽しいのそれ?
そんなこと俺に聞かれても。
俺さ、もう一度会えたら、そいつに告白するんだ!
妄想の中で死亡フラグ立ててるよ!?
恋は盲目とは言ったものだな。
今日ハンカチ返したいけど会えるかな?
うーむ。
ああっ! 怒阿保君が考えてる! 普段考えなしに動いてるのに!
あいつの魅力の一つ、行動すれば何とかなるさが無くなってしまう。
学校が終わる。
怒阿保、これからどうする?
俺は昨日会った女の子を探す任務があるのだ!
本気で?
ああ。
・・・。
そうか。
手伝ってやるよ!
お前…
ありがとう!
(その女の子に嫌われた後俺が慰めれば…)
(コイツは俺の物に!)
うん? どうした?
いや! なんでもない!
で? その女の子の特徴は?
かわいい! かわゆす! かわいすぎ!
いやそんなグッド、ベター、ベストみたいないい方されても。
他は?
うーむ、いい匂いがした?
そんなの俺に聞かれても。
外見は?
髪が長かったな。
外見が解れば探しやすい!
お! あの人は?
落葉香ちゃん、まだかなー。
あんなに髪が赤くなかった。 どっちかっていうと黒かな。
ふむ、黒か。
髪以外の特徴は?
制服は来てなかったけど俺達と同じくらいだと思う。
ふむ、そうなると学校で探した方がよかったかもな。
でも昨日街で会ったんだしもしかしたら会えるかも。
ん? あの人は?
お嬢様のお菓子が売ってて助かりました~。
全然違う。
やっぱり学校で探した方がよかったかもな。
もういいよ、きっと会えない運命なんだよ。
おいおい、あきらめていいのか?
見つかんね―もんは仕方ないよ!
はあ~、どこにいるんだろう?
ん? あの子は?
そうだな、似てるな。
えーと…
って、あの子だ! 見つけたー!
はひっ!? な、なんです!?
ご、ごめん! 驚かせて!
あれ? あなた確か昨日の?
はい! 電柱にぶつかった馬鹿です!
自分で馬鹿って、その自己紹介は面白いですね。
ズキューン!
あ、あの!
はい?
これ、昨日の。
ハンカチ?
別に返さなくてよかったのに。
ちゃ、ちゃんと人の物は返さないと!
あ、洗濯までしてある。 ありがとうございます。
あ、あの!
はい?
その、あの!
???
か、彼氏はいますか!!
か、彼氏!?
ちょっ! それ直球すぎるだろ!
は! 俺は何を!?
自覚なかったのかよ。
えと! あの! その!
ご、ごめん! さっきのは流して…
そ、そういう人はいません!
えっ!?
ほ、本当ですか!?
は、はい。
ということは俺にもチャンスが!
あ、あの!
ん? 何?
その、私。
何!? 何でも言って!
私、リアルには興味ないですから。
・・・えっ?
こ、これから用事があるのでそれじゃ!
・・・。
その、なんだ。
ううっ。
元気だせって。
夜真。
今日は俺が奢ってやるから喫茶店でデザートでも食おう!
おおー! 我が友よ!
こうして、怒阿保の初恋は終わったのであった。
考えたんだけどよ。
ん? 何を?
俺が二次元になれば振り向いてもらえるってことだよな!
いつもの怒阿保に戻ったようだな。 それはそれで嬉しいけど。
いいか、人は二次元にはなれないんだよ。
がーん。