前回のあらすじ! 今回は蛙と豚!
疾風の剣客 石澤 五右衛門 VS キングコング 宇佐美 源蔵!
男達の熱い戦いが! 今、始まる!
第五話 侍と決闘
デュエル!
スタート!
さあ! どっからでもかかってきやがれっ!
いざまいらんっ! シュッ
む、速いなっ!
なるほど…… 先手必勝というわけですね!
切り捨て御免!
ふんっ!シュッ
なにぃ!? 拙者の剣を白羽取りするとは!?
この源蔵を見くびってもらっては 困る! フンッ!ドゴォ
がはっ! 速い、そして重い!
ご、五右衛門!
なんの! まだまだぁ!
夢想真影流抜刀術! 「龍潰(りゅうつい)」!
おおっと!五右衛門、源蔵に 飛びかかりながら斬りつける!
ちぃっ! ヒョイッ
ほう、かすっただけ、か。 やりおるな! だが! 奥義「八岐大蛇 (やまたのおろち)」!
瞬間、源蔵の身体に八回の斬撃が 襲いかかる。そう、八岐大蛇は刹那に八回、相手を斬りつける奥義! 源蔵、耐えきれるかっ!?
ねえ、なんで五右衛門の剣術のこと知ってるの?
文献で読んだのよ、民明書房の。
ふーん。文献か…… 夢想真影流ねぇ……
ぬうっ! やりおるわあっ! くらえぃ! 地 獄 突 き !
でたなっ! 親父の十八番! あのストレートは見切るのが難しいのよね。
ぐはっ! さすがでござる…… やはり真世殿の父でござるな。 だがっ! 「昇竜」! (しょうりゅう)
ダメージを受け、よろけている体勢 からの切り上げ! ダウン復帰と同時に攻撃するために避け辛い!
遅いっ! 当たらぬわぁっ!
ふん、避けられた、と思ったか? 「烈風天駆」! (れっぷうてんく)
なるほど、切り上げを回避させ、 自然落下を利用した斬撃で一気に斬り裂くというわけね……でも……
くらえ! 「飛連脚(ひれんきゃく)」!
でたっ! 一度上段蹴りをし、その 勢いで飛び上がりつつもう一発 回し蹴りを入れる対空技!
ちっぃ! カウンターか! 「水影(みずかげ)」!
スカッ なにぃ!?
残像だっ! 五右衛門はすでに着地している!
空中では身動きはできまい! 「閃光斬(せんこうざん)」!
ぐはっ!
まだまだ!
ぐほぉおっ! ドサッ
なるほど、飛び上がりつつ切り上げてから地面に叩き付けるのね……
やったか?
まだだ、まだ終わらんぞっ! 「迫撃瀑牙(はくげきばくが)」!
この技は左右の拳で連続攻撃を加えた後、渾身の力で相手を地面に叩き付けるっ! これは重いぞっ!
ごはぁ……
ふう……これで暫くは立てまい。 俺の勝ちだ……
おい! 五右衛門! 負けんじゃねえっ! 負けたらプリン食べさせないぞっ!
無駄だよ、この技を喰らえば三日は 動けないはずだ……
…… 勝手に話を進めないでほしいな……
なに!?まだ立てるというのか!?
拙者、真世殿にプリンをいただく事になっておる。それに、疾風の剣客 としての誇りに掛けて…… そなたに負けるわけにはっ!
いかないでござるっ!!
ほほう、立派な武士道だな。 だが、お互いあと一撃が限界。 ここは最強の技で相手をしよう!
無論、そのつもりでござる!!
はああああああああああああああっ!「白刃義憐斬」!! (びゃくじんぎれんざん)
うおおおおおおおおおおおおおおっ!「天覇爆砕拳」!!! (てんはばくさいけん)
五右衛門の刀の刃が輝いている! 上段からの振り降ろしだ!
でた! おやじの最終奥義! 極限まで力を込めた正拳突き! この戦い、どうなるの!?
うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおぉっ!! ドゴオオオオン!!!
………………
つっ!?どうなったの!?
ふふふ、なかなか……いい勝負…… だったな……
そうで……ござる……な……
バタン!
あ、相打ち!?
なかなか見られない名勝負だったわ。この二人には賞賛を贈ろう……
あれ?真世?それに母さんも。 こんなところでどうしたの?
あ、お姉ちゃん。今ね、五右衛門と お父さんが決闘してたのよ。
ちょっと! なんでそんな面白そうなこと勝手に始めるのよ! 私も見たくなったわ! もう一回戦わせてくれないっ!?
まあまあ、落ち着いて。 まずはあの二人を家まで運びましょう。
あ、ああ……気絶してるわ…… なるほど、相打ちだったのね…… (こいつ、ただの変な侍じゃなかったのね)
二人が目覚めるまでに晩ご飯を 作りましょう。今日はとびっきりの ごちそうよ。
やったぜー! ごちそうだー! ごちそうだぜー!
こうして五右衛門と源蔵の決闘は 引き分けに終わった。 そして、拳で語り合ったことで 五右衛門と源蔵の間に友情が
芽生えたのだが、それはまた別の話。 完
……次回予告
そろそろ撮影始めますよー。 思いっきりやっちゃってくださいね。
(よしっ、ポーズも完璧ね!) ハーイ、了解です。
次回 モーニング侍。 続く