・・・・あれ?
どしたの、あっちゃん? もしかして生き別れの姉妹と感動の再会!?
んなわけあるか! それよりあれ! あの人!
え? ・・・・ああ!!!
だろだろ!? やっぱりそうだろ!
タタタタタ・・・
あ! 待ってよあっちゃーん!
あの!
はい?
・・・・おお!
やっぱり!
・・・・いや、人違いなのだ。赤の他人でしたなのだ。
やだなぁ~先輩! あたしですよあたし!
先輩と将来を誓い合った小森ですよー!
そんなもの、誓った覚えはないといつも言ってるのだ。
先輩。久々の対面だからって、照れ隠しなんかしなくてもいいんですよ?
だーからー、違うと言ってるのだ!
あっちゃん、急に走り出したら危ないってー!
おお、小浜もいたのだ。
楓先輩、お久しぶりです! 京は今日も元気ですよ!
うむ、京は今日も元気なのだ! 元気印の京なのだ! 商標登録は済ませたかなのだ!
あ、いやその、そうハッキリ肯定されると逆に恥ずかしいです。
よく考えたら、走ったばっかりでちょっとへとへとでした。やっぱり元気じゃないです!
そうなのか、私は元気な京に会いたかったのだが、元気な京はいないのかなのだ。
ちょっぴり寂しいなぁなのだ。
えええぇ!? あっ、楓先輩! あたし元気です! めっちゃ元気ですええホント!
なんだったら今から町内一周走ってきてもいいですよー!? なんたって元気がとりえの京ですからね!
(相変わらず京は面白いやつなのだ。)
おい京! お前ばっかり先輩と話してずるいぞ! あたしも会話に混ぜろ!
先輩~♪ ここで出会ったのも何かの縁、もしくは数多輝く星の導き他なりません!
も、もしよかったら、この後一緒に・・・・
おおおおお、おおお茶んででも・・・・
(高校時代は自分からデートのお誘いをしたことがなかったあのあっちゃんが先輩をデートに誘ってる!?)
(流石日々進化を謳うあっちゃん! 今のあっちゃんは明日のあっちゃんだ!)
私は別に構わないのだ。
本当ですか! やったー!
・・・・ん? 『わたしは』?
実は今連れが一緒にいるのだ。渚といって、私の友人なのだ。
先輩の友人だったらウェルカムです! むしろ紹介してください!
うむ。紹介するのだ、私の友人の・・・・
? 渚?
あれあれ? 先輩のご友人さんはどこですか?
おかしいのだ。さっきまで一緒に横を歩いていたはずなのだが・・・・
先輩のご友人を拉致するとは、許せんテロリスト共め! 末代まで祟ってくれるわ!!!!
小森! すぐそうやって物事を大げさにするななのだ!
はっはいぃ(怒ってる先輩も素敵です♪)
まったく、どこへ行ったのだ? 渚ー!
!!
あのー・・・・先輩、もしかして・・・・
ん? どうしたのだ京。
あれ・・・・
!
京 あの電柱の影からこっちを見てるのって・・・・
楓 ・・・・渚ェ・・・・。
明 あの人が先輩のご友人さんですね!
楓 あっこら小森! そんな急に近づいたら逃げてしまうのだ!
京 先輩の友人は野良猫か何かですか!?
明 おお、あれはまさに人間を警戒する野良猫の目そのもの!
京 あっちゃ~ん・・・・。
渚、安心するのだ。この子達は私の知り合い、高校時代の後輩なのだ。
そ、そうなん・・・・だ。
紹介するのだ渚。
楓 この背の高いのが小森明(こもり あきら)。 高校の吹奏楽部の後輩なのだ。
どうも~♪ あっちなみに楽器はトランペットやってました!
そ、そうなんですか・・・・。
楓 その隣が小浜京(こはま みやこ)。 高校時代は新聞部に所属していたのだ。
京って呼んでください!
よ、よろしくね、京さん。
あれ、なんかわたしと京で微妙に温度差があったような気が・・・・。
あ、明さんも、よろしく、ね。
はい、よろしゅう~お願いします♪
勝手に挨拶をされてしまったが、二人に紹介するのだ。
こちら小湊渚。二人は知らんと思うが、高校時代の私のクラスメートなのだ。
渚です。よ、よろしくお願いします。
え? 先輩とクラスメートってことは・・・・。
あたしたちの先輩だ!
えと、そういうことになる・・・・かな。
えへへ。
!!!
ドサ!
明 すんませんっしたー!!!!
ひゃい!?
明 高校の先輩とは露知らず、数々のご無礼お許しくださいませぇ!!!
ちょ!? え、えぇ・・・・。
あっちゃん何も土下座までしなくても!
そ、そうですよ! せっかく綺麗な顔が汚れてしまいます!
小森! スタンドアップ!
・・・・・・。
えっと、明さん。
な、渚先輩・・・・。
あたしは、その、気にしてないから。
だから、もう落ち込まないで、ね?
!!
は、はい!
改めて、よろしくね! 明さん。
明でいいですよ先輩! あたしは渚先輩の後輩なんですから、遠慮しちゃダメですよ!
じゃ、じゃあ明・・・・ちゃん。
ちゃ、ちゃん付けですか!? な、中々新鮮な響きですね。うふぅ。
京さんもよろしくね。
あたしも京ちゃんって呼んでくださいよ、渚先輩♪
う、うん、よろしくね、京ちゃん。
渚先輩、この後予定とかありますか? 無ければ一緒にお茶でもどうですか?
え、いいの?
実は、オシャレでいい感じのお店を見つけたんで、京と一緒にお茶するところだったんです!
そしたら偶然、楓先輩を発見しまして! お誘いしたら楓先輩は構わないと言ってくれまして、
どうですか! 一緒に行きませんか、渚先輩!
じゃ、じゃあお言葉に甘えさせてもらおうかな?
やったー♪
それじゃあ行きましょう、先輩方!
道案内は任せてください!
渚、本当に大丈夫かなのだ?
大丈夫だよ。
楓ちゃんがいてくれれば大丈夫だもん。
渚・・・・。
それに、あの子達は悪くないし。
・・・・渚。
そう、
あたしのじんせいをふみにじったあいつとはなんにもかんけいないもの
渚!
・・・・なーんてねっ♪
もう、冗談は程々にしてほしいのだ!
あらぁ? もしかして、心配してくれてるの?
心配をかけさせてるのは誰なのだ?
あたしって、罪な女なのね。
調子に乗るななのだ~!
きゃ~♪ やめて、くすぐったいぃ~♪
ほれほれここか? ここがええのんか?
あひ! あひひひ! あひぃ~!
ああして見ると、先輩たちって友達っていうより恋仲みたいだね。女の子同士ってちょっと変だけど。
あーあ、うらやましい~。 あたしも彼氏欲しいなぁ~。
ね、あっちゃん!
・・・・恋敵か(ボソッ
え゛っ!?
~終劇~