学校に熊が出たぞおぉぉぉぉっ!
いかにも。
なんやねん…… 普通に喋りよったでコイツ……
てかお前、そのビジュアルで関西弁なのな。
いやそれは別にええやん。
ちゅーかキミらワシのこと無視せんといてくれるか?
流暢に喋ってるのが腹立つな…… 胴もやたら長いし。
腕もあんのかないんかわからんしな。 ていうかホンマに熊なんかアイツ。
う……
うぐぐ……
あ…… 今のは、ちょっと触れちゃいけないとこに触れたんじゃないか……?
わ…… ワシゃあもう知らんでえぇ~!?
逃げた…… てか、あいつは本当に関西人なのか……? そして目の前のこいつも関西人……関西熊なのか……?
関西熊とか言っちゃう男の人って……
さりげなく馬鹿にされた…… あと誰だあいつ……
まあ元気出しぃ。
お前…… 意外にイイ奴だな。
ふっ…… よせよ。
へへっ……
うわ気持ちわるっ。
……
…………
…………
くまー。
「一応言ってみました」みたいに言うんじゃねぇっ!!
まあ、細かいことは気にするでない、少年。 ハゲるぞ。
畜生…… いきなり流暢に喋り始めるし、微妙に傷付く言葉を添えてくるし……
だが、本題はそこではないのだよ。 今、私がここに熊として現れたのには、ちゃんとした理由がある。
本題……? この、熊にしか見えない生き物が、一体何者だっていうんだ……?
ゴクリ……
ざわっ……
(こいつらは何しに来たんだろう……)
まあ…… 注目を浴びると緊張するんだが……
私は……
なんで普通に喋ってるんだろうね。
知るかっ!
作者の都合です。
言い切りやがった!?
そうか…… 私は……
うぼるおぉぉぉぉぉぉぉぉっ!!
(うわ急にびっくりした……なんなのこいつ……なんかすごい萎んでるし……)
あ…… 消えた……
……
お前……
……今となっちゃ、あいつもそんなに悪い奴じゃなかったよな。
そんなに付き合い長くないだろお前。
……
(次から次へと……)
……この畜生風情が。
まあ…… あながち間違ってもないか。
あんたも含めてね。
(このアマ……)
こうして…… 校庭に犬が侵入する程度の気軽さで登場した熊は、メタフィクションの前にあえなく敗れ去った。
だが…… 第二、第三の犬畜生が現れない保証はどこにもない。 学校の安全は、生徒みずから守っていくしかないのだ。
そして…… 次の刺客がついに重い腰を上げる……
……
…………
にゃーん。






