そろそろ来るころかな。
遅くなりました。
あれ? 制服に着替えたんですか?
先生達がうるさいんだもん! ていうかどこに行っていた!
ちょっと気になって保健室に。
あ、そう。
まあいい、いずれは君があのユニフォームを…
あ、そういう時になったら部を辞めるんで。
言うと思ったよくそ!
???「あの~」
私はなんでここに呼ばれたんですか?
それは君が犯人だからだよ!
え?
え~!?
ぶ、部長、ちなみに根拠は?
イチゴ味の匂いがしたから!
ジトー。
だ、だって、凶器はイチゴ味だったんでしょ? だからそうかなと思って。
ひどい! 濡れ衣です!
部長!
だってだって!
全く… あれ? そういえば?
うい?
部長! 犯人がわかりました!
ええ!? 私がスパッと解決したい!
大丈夫です!
あの~、私はもう帰っていいですか?
駄目ですよ、犯人はあなたなんですから。
あなたまで!? どうして私が!!
では謎を解き明かします。
まず私はあなたに会った時のあなたの態度が引っかかっていました。
他の人は慌てていたのにあなただけ違った。
慌ててる人がいちいち影の薄い部長の存在を認識してるなんてできない!
薄くない!
そ、そりゃ話声がしたので人が来たと思って見たんですよ!
では何故校長先生に言わなかったのですか?
え? だって、なんだか忙しそうだったので。
たとえ忙しくても悲鳴を聞きつけたらなら真っ先に校長先生が私達より先に現場に来てるはず!
それなのに何故悲鳴に気付かなかったのか。
それは校長と会うまでは彼がまだ生きていたからです! その後校長は部長を連れて行った。
一応言っておくけど誰も死んでないからね。
校長が部長を連れて行った後に悲鳴を出したとしても部長の悲鳴でかき消されていただろうし。
で、でも私は彼になぜチョコボー〇を渡さないと…
そこも引っかかっていましたがさっきの部長の言葉で解けました。
チョコボー〇は今回の凶器です。 しかし今日はバレンタインデー、男子は女子からのチョコに目がないから渡せました。
他の人は凶器を目で確認するまでそれが何か知らなかった! なのにあなただけ確認する前にそれが何か知っていた、しかも味までも!
え、えっと、それは…
悲鳴も二回目の時は近くかと思ったら外だったし。
あれはどうして?
あらかじめラジオに録音しておいて近くで流したのでしょう。 そうすれば現場まで時間が稼げるので。
た、たとえ私が犯人だったとしても他の男子や先生はどうやって!?
っ!?
っ!?
な、なんです?
何故やられたのが男子生徒と先生だと知ってるんですか?
っ!?
そ、そう! 保健室に行った時見たんですよ!
先生が運ばれるのはあなたが運んだ男子の後だったのに?
は、運んだ男子が気になって!
愛だね~。
部長! シャラップ!
ひど!
さっき保健の先生に聞きましたが事件の関係者は来なかったと言っていました。当然あなたのことも。
なのにどうして知ってるんですか!
そ、それは…
で、でもそれならば凶器をストロベリーチョコボー〇にする意味があったんですか?
調べたところ被害者は性格はちょっとアレですが、見た目はイケメン達ばかり。
他の生徒から義理とはいえ多くのチョコを貰っていたはず。 ならばチョコの味は同じになる。
その同じ味に飽きたところで違う味を渡せば警戒せずに口に入れてしまう。 うまく人の心理をついていますね。
逆にそれが駄目だったんです! それで部長があなたに感づいた!
部長の鼻がなければあなたにたどり着きませんでした!
私は犬か!
・・・。
くっ! 完璧だと思ったのに!
どうしてこんなことを?
あいつら私の嫌がることばかりしてきたからです!
なるほど、その恨みというわけですね。
それに探偵部にもひと泡吹かせてやりたくて。
な、なぜ?
前に入部希望に行った時…
入部希望しにきました!
ピンクじゃないから駄目!
ええ!?
二人「「・・・」」
おいピンク!
そ、そんな怖い顔しないでよ~!
え~、遅くなったけど。
入部希望OK!
ほ、本当ですか!?
私に二言はない!
あ、ありがとうございます!
これでいいの!?
終わりよければ全てよし!
はぁ~、疲れた。
その後、茄子さんは被害者に謝って校長からキツイ罰を受けた。
ねぇ~、二尾助手~。
何です?
事件、起きないね。
平和が一番ですよ。
もうちょっと何かあってもいいとおもいますが。
結局、そのユニフォームを着てるんだ。
もちろん! 後輩さんも着てるじゃないですか。
わ、私は何故か巻き込まれて…
いや~、まさか一気に二人増えるなんて部長はびっくりだよ!
いや私は何故かいきなり部長にサインしろと言われて…
そうですか。
今日も探偵部は平和であった。
ところで助手は着ないの?
着ません!