おらー! 部長がやって来たぜ―!
こんにちは部長。
こんにちは部長。
こんにちは変人。
今日はどんな依頼…
ん? 何か違うこと言わなかった?
気のせいです。
ならいいけど。
部長。
何?
最近気になったのですが。
お! 恋愛か! 男子か!
いえそうでなくて。
あ、そう。
この部は探偵部ですよね?
うん、そうだよ。
では何故ミステリー研究部という部活が存在するんですか?
あそこは絶対駄目!
どうしてです?
あそこの部長はむかつくの!
え?
せっかくの依頼者を掻っ攫ってくんだよ!
まあ、こんなよくわからない部活よりそっちの方が普通そうで信用できそうだし。
ミス研の肩をもつなアホ!
ミス研の部長さんはどんな方なんですか?
とっても恐ろしい奴さ! 私の天敵だね!
???「ひどいな~、卯佐木は」
げっ!? 瑠璃!?
いつもノート写させてるじゃん。
そんなことない! 私は頭いいのだ!
じゃあテストは私より高かったっけ?
うっ! それは…
そんなことはどうでもいい! 何しに来た!
おっと、今日は用事でね。
まず先にこれ。
おおー! お菓子だー!
まあ貰い物だからあげるよ。
よっしゃー! あっちで開封だ!
で? ミス研の部長さんは何用ですか?
瑠璃と呼んでくれたまえ。
瑠璃さんはここに何用ですか?
引きぬきをしにきたのだよ。
引きぬき!?
最近の事件を解決している推理の得意な者がここにいると聞いてね。
あ、えっと!?
確か、名前は助手とか言ってたっけ?
名前じゃねーよそれ!!
そうか、君が二尾君だね。
な、何故私を?
もちろん私の推理力で分析した結果…
というのは嘘で、卯佐木が前に話していたのさ。 すごい後輩が私の部活にはいるのだと。
なるほど。
君、うちのミス研に来ないかい? 君の才能はうちで使った方が得策だと思うんだ。
・・・。
答えはじっくりと考えてくれて構わないよ。
わ、私は…
助手が行くわけないだろうが!
部長!?
こいつは私の大切な!
部長。
玩具だ!!
カチン。
だから渡さん!
それは彼女が決めることでは?
お前は行かないよね。
そうですね。
わかってくれた…
よろしくお願いします。 瑠璃部長。
あー! 裏切った!
よろしく。
あ、そうだ。 君たちも来ないか?
わ、私は…
紅茶飲み放題だぞ。
行くに決まってます!
ペットにも住みよい環境だと思うよ。
行かない理由がない!
そ、そんな!? お前ら!
みんないい子たちだね。 流石卯佐木が見つけた後輩だけはあるね。
それじゃあ行こうか。
みんな「「「はい、瑠璃部長!!」」」
い、いいもん! いいもん! 探偵部は一人でもできるもん!
まあくつろいでくれたまえ。
すごいですね~、ソファがあるなんて。
校長がくれたのさ。
探偵部は椅子だから硬くて。
ここも最初は椅子だったけどね。
他の部員は?
いないよ。
え!?
基本私が全て解決するから。
た、大変では?
まあ、体はどうあっても一つだから、証拠探しは大変だね。
何故部員を増やさないのですか?
実は部員はちゃんといたんだよ。
過去形?
そう、みんな「自分達は必要ないだろ」と言って出て行ってしまったんだ。
だからといって私は離れて行った部員を追うことはしない。
大変なんですね。
大変だったよ。 でも…
今日から君たちが入ってくれたんだ。 頼りにしてるよ。
二人「「まかせとけ!!」」
特に君には期待しているよ。 二尾君。
・・・。
よろしく♪
次の日、
みんなー! いい事件がある…
ぞー。
シーン。
あ、そうか。 みんなミス研だっけ。
ま、私は優秀だから一人でもいいし!
一人で…
いいもん。
事件ですよー!
どんな?
盗難事件です!
よし、証拠を集めよう!
二人「「おー!」」
その必要はないよ。
え? なんで?
証拠を見つけたし。
じゃあ犯人を!
もう先生に言ってあるよ。犯人は2-Eのメガネ男子さ。
え!?
動機の理由だが、彼女にフラれて意気立っていてついだそうだ。
も、もう解いたんですか?
まあね。
流石瑠璃部長!
現代のオームズだね!
そこまで言われると照れるよ。
・・・。
どうしたんだい?
いえ。
その頃、
犯人め! 覚悟!
えええ!? なんで!? 冤罪だ!
え? 違うの?
証拠もないのにいいがかりつけるな!
これだから探偵部は!
おかしいな。 確かにアイツから犯人の匂いがしたんだが。
中編は怒涛の展開!! …の予感。