さて、お昼の準備をしないと。
ちょっとまったー!
あによ?
今日は私がやるからお母さんはのんびりしててよ。
えー、でもねぇ。
・・・。
お父さんがそういうなら甘えようかな。
よし! がんばるぞー!
ところで今お父さん、なんて言ったの?
こいつの最後の舞台なんだから好きにやらせてやれだって。
え!? ちょっ!? それどういう意味!?
非常に困った。
考えてみたら家の台所・・・
お母さんサイズだった!
このミニマム包丁は一体どうやって使ったら!?
かといって今さらお母さんに頼むわけにもいかないし。
うう~。
お! そうだ! こんな時こそ!
おまたせ~。
随分かかったわね?
え、えっと、献立に悩んで!!
あ~、わかる。
・・・。
そうね、いただきますか。
お父さんなんて?
腹へってそこらへんの人でも食ってしまいそうだと限界の言葉を言ってたわ。
あ、危なかった!
それにしても何で親子丼?
え!? あ、その。
きょ、今日は母の日でしょ! だから親子でもっと仲良くなれるようにと。
あら、嬉しいこといってくれるじゃない。
・・・。
そうね、落葉香ももう大人に成長したのね。
お父さんどうしたの?
三日前までは自分の尻も拭けないガキだったのにいつのまにか大きくなりやがってと。
三日前までの私はお父さんにそんなふうに見えてたのかよ!?
どうもありがとう、阿加井さん。
落葉香ちゃんのためならお安い御用さ!
でも大変じゃなかった?
大丈夫。
ちゃんと襲撃の証拠は全部消したから。
それならよかった。
名残惜しいけどそろそろ用事で行かないと。
じゃね。
せ、せめて何かご褒美・・・
さてと、お母さん達とトランプでもしようと。
ん? 襲撃?
二人「「親子丼遅いな~」」