簡単に言うと、「お互い元に戻るために協力して魔女を倒しましょう。」っていうことだな。ウサギよ。
そうです! 理解が早くて助かりますー。
そうだろう!なにせ俺はとある業界で「教授」と呼ばれ親しまれているからな!!
「キョージュ」・・・!! なんて頭のよさそうな!!
いや、呼ばれてないでしょ。 業界って、中二病の業界からか?
まあいいわ。とにかくよろしくね。 ウサギさん。私も早くコイツを元に戻したいし。
よかった~ こちらこそよろしくお願いします!キョージュさん!助手さん!
任せろ。俺もいつまでもこの姿のまま、というわけにはいかないからな。
・・・私の名前は「助手」で確定なのか・・・
さて、ようやくまともに着替えられたことだし、遅くなったが町のほうに行ってみるか。
買い出しね。ついでにその「魔女」さんも探してみようよ。この町にいるんだよね?
うん、2年くらい前に魔界からこの町に引っ越してきて、「人間界は退屈しないから」って言って暮らしてるんだって。
へ、へぇー・・・。
・・・な、なんか外に出ると変な気分だな・・・
どうかしたんです?キョージュさん?
いや、男の俺がこんなヒラヒラなスカート履いて外出歩いてるって状況がなぁ・・・。
家の中じゃまだしも、なんか人目がすげー気になる・・・。スカート、スースーして落ち着かないし。
だ、大丈夫ですよー。自身を持って! キョージュさん可愛いじゃないですか!
気遣ってくれてるみたいだが、 男が可愛いって言われても嬉しくもないぞ?
う~ん、じゃあ開き直って 「女装している俺可愛いだろ!?」 みたいな気持ちで歩けば・・・
いや、駄目だろ!変態すぎるわ! 助手、お前からもなんか言ってやってくれ!!
・・・・・・
・・・どうした助手?
いや、実はさっきの話に出てきた「魔女」に心当たりがあるのよ。
「魔女」と知り合いなのか。貧乳キャラに続き新たなキャラを確立中なのか?
ゲシッ
痛っっ!!ついに物理攻撃に走りやがった!!
・・・私達がいつも学校で使ってる部室の隣に、「魔女」って呼ばれてる人がいるんだけど・・・
ああ、あの髪の長い先輩だろ? 「私は魔界から来た!」とか言って変な薬作ってるって噂の。
一度話して見たいんだよな~ すげー会話合いそう!
・・・思うんだけど、その人がこの子の言ってる「魔女」なんじゃ・・・
・・・なんか物語に困って早々に終わらせようとしてないか、作者。
いいんじゃない? 分かりやすくて。とにかく学校に行ってみましょう。
・・・
・・・
・・・ココね。
いっきに飛ばしたな。まあいい、開けるぞ。
ええ。「失礼します!」
ガラッ
うわっ、なんなのよここは!!
扉を開ける前までは現実味あったのに・・・急にこんな異世界みたいな・・・
でも、ここで間違いないようね。
すげー! やっぱ魔法っていいなぁ~
・・・その感覚、なんか羨ましいわ。
ザッ...ザッ...
ひっ・・・!
なにか・・・きますね・・・。
・・・っ
二人とも、下がってな。
あら、さっそくここに向かってくるなんてね。
意外だわ。もっとゆっくり女の子ライフを楽しみたいのかと思ってた♡
はっ・・・! 助手にこれ以上いいようにイタズラされたらたまんねーよ。
・・・あんたが「魔女」・・・でいいんだよな。
ご明察♪ あなた、猫耳がとってもキュートで似合ってるわよ。そ・れ・に!
・・・!
ふにゅうっ
ひゃうっ・・・!!
おっ・・・!男の子なのにいい反応♡ それとも誰かさんに揉まれ過ぎてビンカンになっちゃたのカナ~
やっ・・・やめっ・・・//// (くっ、いつの間に後ろに回り込んだんだよ・・・っ)
ふふふっ♪ このままお姉さんと・・・
気持ちいいコト、しちゃおっか・・・♡
・・・っ!! (な、なにスカートの中に手突っ込んでんだこ・・・この・・・)
・・・あら? ふふっ・・・♡ もしかして、こっちは初めて・・・?
スッ...
な、なにを・・・ ・・・あっ・・・////
ひゃ、ひゃううぅ・・・っ!!
あっ・・・ああっ・・・やめっ・・・////
ガクッ
あらま。気を失っちゃったみたいね♡
ちょっと! あ・・・あんた、なにしてるのよ!!
うーん、この子、思ってたより上玉だったからお持ち帰りしちゃおっかな~・・・なーんて♡
私、退屈しのぎに人間界でイタズラしてたんだけど、それも飽きちゃっててね。
偶然手に入れた魔法薬を落としたら、まさかこーんな可愛い子が生まれるなんて。
それなら次はこの子を 「男に戻りたくな~い」 って思わせるくらいに調教しちゃおうとか考えてたの♪
・・・・・・!! 絶対にさせないわよ・・・ そんなこと・・・!!!
おお~、怖い怖い。 そこまで言うなら私を追いかけて来なさいな。
・・・追いかける?
ええ、私、この子を城の奥まで連れて行って、ゆっくり調教する予定だから、悔しかったら止めてみなさい♡
ふっ・・・ふざけないでよっ!!
じゃあさっそく、よーい・・・
ちょ、ちょっと!!
・・・
じょ・・・じょしゅ・・・ ・・・これを・・・
ポロッ
スタート♡
・・・ヒュン!!
ああっ! 待ちなさい!! ・・・って・・・い、いっちゃた・・・。
ど・・・どうしよう・・・ も、もしアイツがこのまま女の子のままだったら・・・わ、わたし・・・
・・・ぐすっ。
・・・助手さん・・・ あ、諦めちゃダメです!!
今すぐ追いかけて、キョージュさんをあの魔女から取り返しましょう!!
ぐすっ・・・どうやって? あんな常識ハズレな人に勝てるはず無いよ・・・。
そうでもないですよ。ほら、これ!
・・・?
こ、これってもしかして、魔法少女になれるほうの・・・「魔法薬」?
そうです!どさくさに紛れてキョージュさんが魔女の目を盗んで、落としていってくれたみたいです!
あいつ・・・まだ持ってたんだ・・・
これで助手さんも魔法少女になれますよ!あの魔女にも勝てるかもしれないです!!
ぐすっ・・・そうね。いつまでも泣いて立ち止まっているだけじゃ、前に進めないものね・・・。
でも、この薬、私が飲んじゃっていいの?あなたが飲めば人間に戻れるんじゃ・・・
・・・わたしは限界ギリギリまで魔力を使い果たしてしまったので、この小瓶だけでは戻れても一瞬だけだと思います。
それに、例えわたしが元に戻ったとしても、魔女にはきっと、勝てません。 でも唯一勝てるとしたらそれは・・・
助手さん。あなたの、キョージュさんを想う心・・・『愛』だと思います!!
あ・・・『愛』って・・・!! そんな・・・!べつにアイツの事なんて!!
・・・みてれば・・・わかっちゃいますよ・・・?
・・・!! ・・・・・むぅ・・・//// ウサギさんのいじわる・・・
でも、ありがと。 おかげで迷いが吹っ飛んだわ!
待っててよ・・・絶対・・・私がアイツを ・・・男に戻してあげるんだから!!
・・・っ!! 『変身!!』
ゴクッ
助手「こ、これが・・・魔法少女・・・」
すごい・・・いつもより身体が軽い・・・ ちょっと格好は恥ずかしいけど・・・
・・・似合ってますよ、助手さん!! ・・・じゃあ、さっそく・・・!
・・・ええ、あのバカなアイツを・・・
・・・助けに行って、あげますか!!
わたしも最後まで、お供します!!
ついに魔法少女に変身した助手。 果たして魔女に連れ去られてしまった彼を取り戻すことは出来るのだろうか。
そして彼は元の男の姿に戻ることが出来るのだろうか・・・
・・・つづく。