高等能力者(ハイスペッカー)による街中での事件から2日後・・・
?「久方ぶりだ、ここにくるのは」
侍ともいえる格好に身を包んだ男はそうつぶやいた
?「あやつらは元気に過ごしているだろうか・・・」
姉「おや?あなたは師匠さんじゃありませんか?」
姉は見たことのある面影の男にそう尋ねる
師匠「おお!これは姉殿!久方ぶりですね」
姉「いつの頃かは妹達がお世話になりました」
姉「おかげで立派な厨二になりまして」
師匠「ははは!厨二病をこじらせてしまわれましたか!それは失敬!」
姉「全く・・・、今も昔も大変なんですから・・・、一体何を吹き込んだんです?」
師匠「私は単に“流派東方不敗”の心得と、ある程度の技を伝授しただけに過ぎませんよ」
師匠「今もそれを生かしているとは、それはめでたいことですなぁ」
姉「全然めでたくないですよ・・・」
師匠「あやつらは元気にしておられますか?」
姉「そりゃあもう、なんだったら家に来ます?ちょうど学校から帰ってきてると思いますし」
師匠「さようですか、ではお言葉に甘えていただくとしましょう」
姉「ふふふっ・・・、きっとあの子達も喜ぶと思いますよ」
姉「では行きましょうか」
師匠「よろしくお願いいたしましょう」
妹友「じゃあね!妹ちゃん!」
妹「うん!また明日ね~」
妹「さて、さっさとお姉ちゃんのとこに行こうっと!」
女「ふぅ~、まだまだお客さんは帰る気配はないなぁ」
巫女服の女はため息をつく
妹「お姉ちゃ~ん」
女「あっ!妹ちゃん、もう来てたの?」
妹「うん!お姉ちゃんはまだバイト?」
女「うん、まだ忙しいからもうちょっとかかるかな」
妹「じゃあ、僕もそこのイスに座ってまってるよ、ちゃんと注文もするからね」
女「はいは~い」
姉「家にはまだ誰も帰ってなかったので、まだここで働いていると思いますよ」
師匠「ほほう、茶屋でござったか」
師匠「せっかくなのでここで一服させてもらうとしましょうか」
姉「そうですね、少し休憩しましょうか」
カランカラ~ン♪←扉の開く音
女「はいは~い!何名さまですか?」
姉「よう、女」
女「あれ?お姉ちゃん、どしたの?」
姉「久しぶりに懐かしい奴と会ってな」
女「え~!だれだれ?」
女「あっ!とりあえず合計何名来るの?」
師匠「二名だ!」
女「はいはい、二名様ご案内・・・」
女「って・・・、師匠さま!!?」
意外な人物との再開に驚く女
師匠「はっはっは!久しぶりだなぁ、女」
女「はっ!もしかして姉とデートですか!?」
姉「ちっ・・・違う!!勘違いをするんじゃない!!」
師匠「残念だが今回はそういうのではないのでな」
女「な~んだ、ビックリしたよ」
姉「勝手にそんなことを言うんじゃない!」
女「でも、まんざらでもない顔してたよ」
姉「う・・・うるさい!!今回は偶然道端で会っただけだ」
姉「久しぶりにお前たちの顔を見ておきたいと言うんでな」
師匠「だが、家にまだ帰ってきていなかったので、こうして此処にきているのだよ」
師匠「もちろん、客人としてもだがな」
女「へぇ~、そうだったんですか」
女「じゃあ、早速ご注文をお伺いいたします!」
師匠「この茶屋のおすすめは何かな」
女「はい!当店のおすすめは“インフィニ・ティー”です!」
師匠「ではそれをいただこう!」
姉「わたしも同じものをいただくとしよう」
女「はーい、かしこまりました~」
女「“インフィニ・ティー”2つ入りまーす!」
師匠「それにしても随分とにぎやかな茶屋ですなぁ」
姉「ここはなんでも“巫女喫茶”というものらしいですよ」
師匠「ほほう!巫女とは粋な考えですな」
師匠「華があっていい」
妹「あれ!?師匠さま?」
師匠「おお!妹よ!久方ぶりよのぅ」
妹「びっくりしました!なんでここに?」
師匠「少し野暮用でな!ある者を探している途中なのだ」
師匠「此処へはついでにと思ってな」
女「“インフィニ・ティー”2つで~す」
師匠「きたか!どれ、どんな味か楽しませてもらうぞ」
師匠「ふむ・・・、なるほど・・・」
師匠「力がみなぎってくるような茶だ」
姉「まぁ、好きな人は好きな味かもしれませんね」(なんだ・・・、この味は・・・)
姉の口には合わなかったらしい
女「あっ、もう仕事終わるよ~」
女「着替えてくるね~」
師匠「では、我らはどこかで待つとしよう」
姉「そうですね」
妹「僕も一緒に待つよ」
数分後・・・
女「おまたせ~」
妹「じゃあ帰ろっか」
そのとき、ひとすじの光が妹達に向かって放たれた
師匠「危ない!!」
妹「きゃ!!」
師匠は間一髪、妹に光が当たる直前に引き寄せて妹を守った
師匠「何奴だ!出て来い!」
第七話 再開